「春の先生のための鑑賞講座」 &ギャラリートーク

2009年4月23日

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「春の先生のための鑑賞講座」 &ギャラリートーク

4月19日(日)に「春の先生のための鑑賞講座」を実施しました。

この講座は、春夏秋冬と年4回開催する教職員対象の研修です。
研修の主な内容は、常設展と企画展の鑑賞、そして当館のスクールプログラム等の
概要説明となります。

常設展、企画展の鑑賞では、それぞれ担当学芸員による解説を受けていただきました。

まずは、常設展の鑑賞です。
春のコレクション展は「ユーモアと祝祭 ― 笑う前衛 / 似顔と肖像」がテーマ。
現代美術の作家たちのユーモアやウィットに富んだ作品をご紹介する展覧会です。
関野凖一郎の展示室では、ただ単に顔を似せるだけでなく、作品や仕事の特徴をおりこんだ
版画による肖像画を見ることができます。
個性派ぞろいの有名人たちの表情豊かな顔のオンパレードに、
研修に参加された先生方も興味津々…。
なかでも、今年、生誕100年を迎える太宰治の肖像画の前では、
担当学芸員の解説に耳を傾けつつ、興味深げに鑑賞されていました。
参加された先生方の中には、初めて当館へ来館されたという方もいらっしゃり、
学芸員に何度も質問を投げかけるなど、熱心に作品を鑑賞される姿がとても印象的でした。

続いて、企画展「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展」の鑑賞です。
日本初公開となるベラスケスの《薔薇色の衣装のマルガリータ女王》をはじめ、
「花のブリューゲル」として知られるヤン・ブリューゲル(父)の作品、そして『フランダースの犬』の
主人公・ネロのあこがれの画家としても有名なルーベンスの作品など…
見どころ満載の展覧会。

この企画展では、関連事業としてギャラリートークが行われています。
会期中すべての土曜、日曜、そしてゴールデンウィーク中の5月4、5、6日も含め、
各日14:00からの実施となります。
今回の教員研修が行われた日もちょうど日曜日。
先生方にもギャラリートークに参加していただきました。
一般のお客様だけでなく、三内丸山応援隊の方々も参加したため、参加者はなんと40名近くに!
大変な盛況ぶりでした。
あらためて西洋美術に対する関心の高さを実感させられました。

作品鑑賞のあとは、休憩をはさんで、普及スタッフからスクールプログラムに関する概要や、
学校貸出し用鑑賞教材「アートカード」の使用方法などについての説明があり、
研修は無事に終了しました。

研修に参加された先生方、ご参加いただきありがとうございました。
そして大変お疲れ様でした。
今後、たくさんの児童生徒の皆さんを美術館へ連れてきてくださいね。

次回の「先生のための鑑賞講座」は、8月9日(日)に予定しております。
太宰治の生誕100年を記念した特別展や、三戸町出身の漫画家、
馬場のぼるの活動の全貌を紹介する企画展をご覧いただくほか、
鑑賞教材「アートカード」を使った鑑賞指導演習を行う予定です。
日程や申込方法など詳細については、こちらをご覧ください。

教育普及では、今回の研修を踏まえ、より充実した研修内容を
検討していきたいと思っています。
今後もたくさんの学校のご参加をお待ちしています。