Dance Aleko Aomori Lab’#1-3

2008年6月28日(土) ━ 6月29日(日)

演劇 終了
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Dance Aleko Aomori Lab’#1-3

Dance Aleko Aomori Lab’#1-3

今年のダンス事業は、青森県立美術館の恒久的な演目として『Dance Aleko Aomori』を制作し且つ長期的に上演することを目的に、県内在住のダンサーによる、ダンスアレコ青森 Lab’#1 – 3を上演いたします。

 

  • Dance Aleko AomoriLab’#1
  • Dance Aleko AomoriLab’#2・3

Dance Aleko Aomori Lab'#1

第1回目となるLab’#1は、県内の若手実力派によるストリートダンサーが、初演では触れられなかった『その後のアレコ』と『現代版アレコ』の物語を展開していきます。
ぜひ、ご来場ください。

開催概要

上演日時

2008年6月28日 (土)・6月29日 (日)
1st 13:30開場 14:00開演
2nd 18:30開場 19:00開演 (両日とも)

※上演時間は90分を予定しています。

会場

青森県立美術館 シアター

※全席自由
※1公演につき180席限定となります。

料金

前売り券 (当日は500円増し)

ペア券 (一般2名) 4,000円
親子券 (対象・中学生まで) 3,000円
大人 2,300円
学生 1,000円
小・中学生 800円

ダンスアレコ青森のチケットをお持ちのお客様

青森県立美術館主催の企画展、常設展のチケットを割引価格 (団体料金) でお買い求め頂けます。

※販売はダンスアレコ青森開催日のみに限らせていただきます。

青森県立美術館主催の企画展・常設展のチケットをお持ちのお客様

ダンスアレコ青森の当日券を割引料金 (一般100円、学生60円引き) でお買い求め頂けます。

※当日券の販売がある時のみに限らせていただきます。

青森県立美術館メンバーシップ会員ご優待

青森県立美術館メンバーシップ会員は、一般・学生:前売料金の100円引き/ペアチケット:前売料金の200円引きにてお買い求めいただけます。割引チケットは、事前にご予約いただき、当日美術館にお越しいただいた際に料金と引き替えでお渡しします。ご予約は美術館総合案内カウンターもしくは下記問い合わせ先にて承ります。

コンサート当日のサービス

託児サービス
各公演の開催日に、開場から終演時間までの間、お子様1人につき200円で、託児サービス (1歳から) を行います。ご希望の方は、6月20日までに、事務局へお申し込み下さい。

カフェ「4匹の猫」臨時営業
各コンサートの開催日に限り、17:00から19:00 (ラストオーダー18:30) まで、美術館のカフェが臨時営業いたします。パスタ類を中心とした軽食、デザート、ドリンクがお楽しみ頂けます。どうぞ、ご利用下さい。

シャトルバス
終演後、青森駅行きの有料シャトルバス (300円) をご用意します。事務局までお問い合わせ下さい。
Tel 017-783-5243

主催

青森県立美術館パフォーミングアーツ推進実行委員会・青森県立美術館
助成:財団法人地域創造

お問い合わせ

青森県立美術館パフォーミングアーツ推進実行委員会事務局

住所 〒038-0021 青森市安田字近野185
Tel  017-783-5243
E-mail  dance2008@aomori-museum.jp

※お手数ですが、件名を「○月○日ダンスアレコ青森予約」として下さい。

チケット販売

ローソンチケット (Lコード 27493) 紀伊國屋書店・弘前大学生協・日弘楽器サンロード青森・さくら野青森店・成田本店しんまち店三春屋・長崎屋八戸店・東京堂青森県立美術館ミュージアムショップ

作品内容

原作:アレクサンドル・プーシキン「ジプシー」 訳/蔵原惟人
構成・演出:長谷川孝治 (青森県立美術館舞台芸術総監督)
振付:“wanderer”from FUNKY STADIUM
出演:NOBUO (スタイル:POP) / MAKOTO (スタイル:HIP HOP) / YUKITOMO (スタイル:HIP HOP) / YU-SUKE (スタイル:HIP HOP/Kranp) / MASAKI (スタイル:HOUSE) / TAKA (スタイル:HIP HOP/REGGAE) / NAO (スタイル:LOCK)
衣装提供:Street Lounge

内容 | 現代版アレコ

1942年のバレエシアター (現:アメリカン・バレエ・シアター) の物語『アレコ』。
舞台を現代 (street) に移し、大胆な脚色で描いた作品である。
都会の生活に疲れ、流浪の旅に出た青年アレコ。やがて、ニューヨークのダウンタウンで多くのパフォーマー達と出会います。アレコはその中のゼンフィラに魅かれ、そして恋に落ちます。アレコとパフォーマー。アレコは、今まで触れたことの無いSTREET DANCEのパフォーマー集団につかの間所属し、幸せな日々を送ります。
しかし、いつしか、ゼンフィラの心は別の若いパフォーマーに移り、嫉妬・悪夢・幻覚にかられたアレコはその若い男を殺害してしまいます・・・。アレコ、ゼンフィラ、パフォーマー。全てを失ってしまったはずのアレコが最後に手にできたものは・・・。
本編ではバレエシアターの初演では触れられなかった『その後のアレコ』と『現代版アレコ』の物語が展開していきます。

Dance Aleko Aomoriへ

ダンサーの身体そのものが芸術だと言ったのはモーリス・ベジャールである。そして、人は自分の魂の世話をするべきであると言ったのはソクラテスである。どちらの言い分も簡単なようでいて、そうなったりそうしたりするのはかなり骨の折れる作業に違いない。
ところで、言葉の価値のインフレーションは近年特に顕著で、携帯電話のメール機能は毎日それに拍車をかけている。ふたつの文章にまたがる論理を構成できない人は確実に増えていて (何故なら、いちいち画面をスクロールするのは面倒だから断定してしまった方が早い) 、今のところそれが止まる傾向にはない。
そして、いや、だから若い連中は「ダンス」を発見した。若くない人たちも「ダンス」を発見しつつある。リズムを取っている時の独特のバイブ感は生命の律動そのものだし、音楽が終わって自分の身体が完全停止する時の恍惚感は生きている実感そのものだ。
嫌な、もっとはっきり言えば救いようのない出来事が連日報道されている。そして、それは基本的にされっぱなしである。その後どうなったかについては誰も気にかけてはいけないらしいのだ。つまり、論理では説明のつかない出来事の日常化である。
1942年初演のバレエ『アレコ』の原作、アレクサンドル・プーシキンの「ジプシー」の粗筋はとてもシンプルである。一人の男が自分の属する共同体を捨て、別な共同体に入り込む。男はそこで恋をし、嫉妬し、失恋する。そしてまたその共同体から追放されてしまう。
さて、この粗筋に出てくる「恋」「嫉妬」「失恋」このことを論理的に説明することは可能だろうか。「ジプシー」は1823年に書かれたが、その当時も今もそれらを科学的かつ論理的に説明することは不可能である。それを表現できるのは論理ではなく「芸術」でしかない。心の数的計測など不可能なのだから。
その時代の表現は、その時代と無関係ではあり得ない。「生きることとはなんだ」という真面目な問いが鼻で笑われる時代に、直接的にダンスはそれを問いかける。ダイレクトに観客に「いま、ここ」に生きていることを呼びかける。
これから2年かけて6本の作品がシアターで創作されるが、それらの作品は美術館の重要なコンテンツになるだろう。何故ならば、それらは人間を考えるための作品になるだろうからだ。そして、世界の美術館で唯一3枚の『アレコ』舞台背景画を所有する美術館として、近い将来その集大成も上演されるべきだとも考えている。

青森県立美術館舞台芸術総監督 長谷川孝治

関連ファイル