成田亨 美術/特撮/怪獣 ~出品点数700点!史上最大の回顧展! “時代”に抗った孤高の天才芸術家、その「軌跡」と「閃光」

2015年4月11日(土) ━ 5月31日(日)

企画展 終了
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成田亨 美術/特撮/怪獣 ~出品点数700点!史上最大の回顧展! “時代”に抗った孤高の天才芸術家、その「軌跡」と「閃光」

成田亨 美術/特撮/怪獣 ~出品点数700点!史上最大の回顧展! “時代”に抗った孤高の天才芸術家、その「軌跡」と「閃光」

お知らせ

展覧会の会場内で配布しておりましたシークレットちらし「ヒューマン2号」は予定枚数の配布を終了いたしました。また美術館に設置しておりました一般ちらしも「翼をもった人間の化石」をのぞいて配布終了となりました。何卒ご了承いただきますようお願いいたします。

彫刻、絵画、デザイン、イラスト、特撮美術と多岐にわたって活躍した成田亨(1929-2002)。その全貌を、700点を超える作品、資料によって紹介する史上初の大回顧展です。青森県立美術館所蔵の怪獣デザイン原画187点を一挙公開するのみならず、マイティジャックやヒューマン、バンキッド等の特撮美術の仕事、未発表の怪獣デザイン原画、初期、および1970年代以降の絵画・彫刻作品、晩年の代表作である巨大な鬼のモニュメントなど、成田芸術の知られざる全貌に迫ります。「時代」に苦悩した天才芸術家の“軌跡”とその“閃光”に刮目せよ!

展覧会概要・みどころ

青森県立美術館では成田亨(1929-2002)を重要作家のひとりと位置づけ、これまで常設展において怪獣デザイン原画の一部を常時公開してきました。しかし「ウルトラ」の仕事が中心だったその展示は、成田亨という芸術家の一側面を伝えるに過ぎません。
成田亨は彫刻家、画家、デザイナー、特撮美術監督とジャンルの垣根を越えた多彩な表現活動を行った作家です。旧制青森中学(現青森高等学校)在学中に画家・阿部合成と出会い、絵を描く技術よりも「本質的な感動」を大切にする考え方を、さらに彫刻家の小坂圭二からモチーフの構造とその構成を重視する手法を学んだ後、武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)で絵画、彫刻を学び、新制作展を舞台に気鋭の彫刻家として脚光を浴びていきます。一方、アルバイトとして映画「ゴジラ」(1954年)の製作に参加したことをきっかけに、以降特撮美術の仕事も数多く手がけていきました。1965年から68年にかけて制作、放映された「ウルトラQ」、「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」ではヒーロー、宇宙人、怪獣、メカニックやセット等のデザインを担当し、「成田怪獣」と称される名キャラクターを次々に生み出していきました。成田の高い芸術的感性が反映された卓越した造形センスにより、「成田怪獣」は放映から50年近く経った現在もなお愛され続けていいます。「ウルトラ」以降も、テレビ番組では「マイティジャック」や「突撃ヒューマン」、「円盤戦争バンキッド」など、映画では「新幹線大爆破」や「戦争と人間」、「この子を残して」、「麻雀放浪記」などの特撮を手がける一方で、個展を中心に油彩画や彫刻の作品発表も続けていきます。また古今東西のモンスターへの関心と知識を深めた成田は、1990年に巨大彫刻「鬼モニュメント」(京都府福知山市)を制作しますが、本作は彫刻家としての成田の集大成的作品と言えます。
今回の回顧展では、こうした多岐にわたる成田の仕事の全貌を紹介いたします。青森県立美術館所蔵のウルトラ関係デザイン原画187点をはじめとする特撮関連の作品、未公開の怪獣デザイン原画、初期および1970年代以降の絵画・彫刻など総点数700点により、非凡なる才能を秘めていた芸術家の知られざる全貌に迫ります。

 

みどころ

  • 青森ゆかりの美術家・特撮美術監督成田亨の全貌を紹介する初の大規模回顧展!

  • 多数の初公開作品を含む約700点の圧倒的な作品数で、成田芸術の神髄に迫ります。

  • 青森県立美術館が所蔵するウルトラ関連のデザイン原画187点も一挙公開!

  • ヒューマンやバンキッド、幻で終わった企画、未発表怪獣などマニア垂涎の作品に加え、貴重な初期作品、晩年に手がけた鬼の彫刻など、ジャンルを超越して活動した成田の活動が一望できます。

  • 成田亨が手がけた映画のセットも当時のスタッフにより完全再現。実際にカメラで撮影してセットの映像の差を体感いただけます。

《ピグモン》(部分)1991年 水彩・紙、木、油性塗料 個人蔵

《ピグモン》(部分)1991年 水彩・紙、木、油性塗料 個人蔵

《カネゴン決定稿》1965年 ペン、水彩・紙 青森県立美術館蔵

《カネゴン決定稿》1965年 ペン、水彩・紙 青森県立美術館蔵

開催概要

会期

2015年4月11日(土)-5月31日(日)

休館日

5月11日(月)

開館時間

9:30 – 17:00(入館は16:30まで)

観覧料

一般1,200(1,000)円 / 高大生800(600)円 / 小中生200(160)円

※( )内は20名以上の団体料金及び前売料金
※心身に障がいがある方と付添者1名は無料
※常設展観覧料は含まれません

常設展とのセット券
一般1,500(1,410)円 / 高大生900(840)円 / 小中生250(240)円

※( )内は20名以上の団体料金
※前売券持参者の常設展観覧料は、一般410円 / 高大生240円 / 小中生80円

主催

成田亨展実行委員会(青森県立美術館、青森朝日放送、東奥日報社、青森県観光連盟)

企画協力

スパンアートギャラリー

協力

青い森鉄道、アートボックス

後援

NHK青森放送局、エフエム青森、青森ケーブルテレビ、岩手日報社、秋田魁新報社、青森県教育委員会

お問い合わせ

成田亨展実行委員会(青森県立美術館内)
〒038-0021 青森県青森市安田字近野185
Tel 017-783-3000
Fax 017-783-5244

チケット販売

前売券

2015年2月20日(金)- 4月10日(金)

発売場所

ローソンチケット[L コード21828]
ポみっと!チケット

青森市:
サンロード青森、成田本店しんまち店、さくら野百貨店青森店、県民生協11店舗、県庁生協(県庁舎地下1階)、はまなす会館(青森市勤労者互助会)、青森県観光物産館「アスパム」1階インフォメーション、青森県立美術館ミュージアムショップ、青森県立美術館地下2階総合案内
弘前市:さくら野百貨店弘前店、紀伊國屋書店弘前店、弘前大学生活協同組合
五所川原市:ELMの街
七戸町:鷹山宇一記念美術館
八戸市:さくら野百貨店八戸店、中合三春屋店、八戸ポータルミュージアムはっち

※前売券(オリジナルデザインチケット)は4月10日まで発売
※前売券で入場された方には成田亨展特製ステッカーとシークレットフライヤー
(非売品)を差し上げます。またコンビニ端末で購入された前売券は美術館受付でオリジナルチケットに引換えも可能です。

展示内容

1.初期作品 1950-60年代

成田が美術家として活動をはじめた初期の絵画、彫刻作品を紹介。後の特撮美術との関連性も検証します。

《唄》1961年
FRP
個人蔵

2.ウルトラ 1965-1967年

成田がヒーロー、怪獣のデザインを手がけたウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブンについて紹介。青森県立美術館が所蔵するデザイン原画も一挙公開します。

《ウルトラマン》1966年
ペン、水彩・紙
青森県立美術館蔵

3.マイティジャック 1968年

成田がウルトラシリーズと並行して手がけていたマイティジャックのデザイン原画等を紹介します。

《エキゾスカウト発進》1980年代
アクリル・紙
個人蔵

4.ヒューマン 1972年

円谷プロを離れた後に、成田が企画の中心となって手がけた幻の特撮番組「突撃!ヒューマン!!」の関連資料を一堂に公開します。

《ヒューマン1号、2号》1972年頃
アクリル・紙
個人蔵

5.バンキッド 1976年

成田自身が「最高傑作」と称するバンキッドの敵キャラデザインを紹介。

《ティーバス大尉》1976年
鉛筆、アクリル・紙
個人蔵

6.マヤラー/Uジン 実現しなかった企画案1 1970-80年代

幻に終わった成田の企画に関する作品、資料を公開。

《Uジン》(全身) 1970-80年代前半
鉛筆、水彩、コラージュ・紙
個人蔵

7.未発表怪獣 1984-87年頃

個人の依頼で膨大な数が描かれていた新怪獣。これまでほとんど知られていなかったそのデザイン原画を一挙に紹介します。

《アストロ》1984年
鉛筆・紙
個人蔵

8.モンスター大図鑑 1985-90年代

《怪獣は力の典型》1985年
鉛筆・紙
個人蔵

9.日本・東洋のモンスター 1980-1990年代

成田が取り組んだモンスター研究の成果とも言えるイラスト群を西洋と東洋のモンスターの2つにわけて紹介します。

《四神獣》1988年
アクリル・紙
個人蔵

10.MU/ネクスト 実現しなかった企画案2 1989年+1990年代

《ネクストF案》1992-95年
水彩・紙
個人蔵

11.1970-90年代の絵画・彫刻

1990年の巨大彫刻「鬼のモニュメント」をはじめ、成田が手がけた様々な油彩、彫刻作品を紹介。人物や風景をモチーフにしたものに加え、怪獣やメカニックを題材とした作品もこのコーナーで紹介。成田にとっての「油彩」、「彫刻」とは何か、についても考察します。

《翼を持った人間の化石》1971年
FRP
個人蔵

12.特撮美術

成田が手がけた様々な特撮美術の仕事の中で、「非特撮的特撮」(特撮に思わせない特撮)を中心に様々な資料を紹介。また成田が手がけた映画「麻雀放浪記」のオープニングセットを完全再現し、成田が考案した「強遠近法」や「写真背景の使用」など特撮技法を実際に体感できるコーナーも設けます。

《麻雀放浪記 廃墟の上野セット》
(復元)
1984/2014年

関連企画

記念講演会

(1)成田流里氏(成田亨夫人)、成田カイリ氏(成田亨ご子息・俳優)
日時:4月12日(日) 14:00 – 16:00(開場13:30)
長年に渡り成田亨と苦楽をともにした夫人の流里氏と、ご子息であるカイリ氏をお迎えし、成田亨の人と芸術について、家族ならではのエピソードを交えながらお話しいただきます。

 

(2)村上隆氏(アーティスト)
日時:4月25日(土) 14:00 – 15:30(開場13:30)
世界を舞台に活躍中のアーティスト・村上隆氏は、最も影響を受けた芸術家の一人として成田亨を挙げ、かねてから成田作品の高い芸術性に注目してきました。今回はアーティストとしての視点から成田芸術の神髄について語っていただきます。

 

(3)椹木野衣氏(美術批評家、多摩美術大学教授)
日時:5月9日(土) 14:00 – 15:30(開場13:30)
現代美術についての論考を多数発表している椹木氏は、1990年代よりいち早く成田亨の美術家としての才能に注目してきました。美術批評家の視点から、成田芸術の特質を明らかにします。

 

※(1)(2)(3)ともに
会場:青森県立美術館シアター
聴講料:無料(ただし成田展チケットまたは半券が必要です)
定員:200名
申込:不要。当日会場に直接お越しください。

展覧会担当学芸員トークショー

日時:4月11日(土) 13:30 – 15:00(開場13:00)
講師:三木敬介(富山県立近代美術館学芸員)、山口洋三(福岡市美術館学芸員)、工藤健志(青森県立美術館学芸員)
成田展開催館の3名の担当学芸員による裏ネタ満載(?)のトークです。
会場:青森県立美術館ワークショップA
聴講料:無料
申込:不要。当日会場に直接お越しください。

ワークショップ「美術館の模型をつくろう」

【開催延期】
4月26日(日)に開催予定の成田亨展関連ワークショップ「美術館の模型をつくろう」は、都合により開催を延期させていただきます。誠に申し訳ございません。なお、新たな開催日程などにつきましては、ホームページにてお知らせいたします。何卒ご了承いただきますようお願いいたします。

日時:4月26日(日) 13:30 – 17:00
講師:村山徹(ムトカ建築事務所 代表)
美術館の建築模型を作り、怪獣とからめて遊ぼう!
会場:青森県立美術館ワークショップB
参加料:無料
定員:20名
対象:年齢不問。ただし小学生以下は保護者同伴。
申込方法:電話(017-783-3000)にて受付。定員に達し次第締め切ります。
申込受付期間:3月28日(土)9:30 – 4月25日(土)17:00

関連映画上映会

「麻雀放浪記」(1984年/KADOKAWA 角川/109分)
日時:5月5日(火・祝) 10:00 – 11:49/13:30 – 15:19
※開場は上映開始30分前
監督:和田誠
出演:真田広之、大竹しのぶ、加賀まりこ等
会場:青森県立美術館シアター
観覧料:無料(ただし成田展チケットまたは半券が必要です)
定員:200名
申込:不要。当日会場に直接お越しください。

親子ギャラリーツアー

日時:5月2日(土)- 6日(水・祝) 各日とも14:00 – 14:30
会場:青森県立美術館展示室
参加料:無料(ただし当日有効の成田展チケットまたは半券が必要です)
対象:小学生以上の親子
定員:20名
申込:不要。当日地下2階チケット売場にお集まりください。
※参加者プレゼントあり

担当学芸員によるギャラリートーク

日時:5月24日(日)、5月31日(日) 14:00 – 15:00
講師:工藤健志(青森県立美術館学芸員)
会場:青森県立美術館展示室
参加料:無料(ただし当日有効の成田展チケットまたは半券が必要です)
定員:20名
申込:不要。当日地下2階チケット売場にお集まりください。

※最新情報、イベントの詳細等については
ホームページ www.aomori-museum.jp
フェイスブック https://www.facebook.com/aomori.museum
ツイッター https://twitter.com/aomorikenbi でご確認ください。

関連ファイル