学校と美術館の連携―蓬田小学校研究授業―

2011年10月18日

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学校と美術館の連携―蓬田小学校研究授業―

美術館にはたくさんの学校が来てくれていますが、
子ども達が本物の美術作品を鑑賞するためだけでなく、
引率の先生の中には、鑑賞指導のヒントを探したり、
学校と美術館の連携を図ろうとしてくれている方もいます。

今日は美術館を飛び出し、蓬田小学校で行われた
東津軽郡小学校教育研究会図工部会の研究授業へ行ってきました!
対象は小学校2年生22名。テーマは「光」。
透明のビニール傘の内側にカラーセロファンを切り貼りして自分の世界をつくります。

はじめにゲストティーチャーを任命された当館エデュケーターが作品を披露。
プロジェクターの光に当てて、スクリーンに透過した光の色や形に注目します。
「魚や動物といった形を作ってもいいし、セロファンを手で裂いて偶然できた形を貼り合わせてもいいよ」
とアドバイス。
子ども達はセロファンをしっかりと貼り付ける子もいれば、一箇所だけ留めてひらひらを残した子も。
一人ひとり違ったこだわりを持って手が動きます。
傘をひっくり返したり回したり、傘をさした時どんな風に見えるかを見ながら、熱中して、かつ慎重に作業に取り組んでいたのが印象的でした。
見本の作品や友達の作品だけでなく、自分がした行為(貼る)によって
変化する作品を常によく観ています。
創作するということは、鑑賞することと切り離せない行為なんだと実感。

授業の後、先生方と意見交換をして終了。
美術館が学校で何ができるのか、これからも考えていきたいと思います。