当館では、県内学校教諭を対象に、美術館の概要や収蔵作品を紹介したり、スクールプログラムについて理解を深めてもらう、教員研修を行っています。
こどもたちが満喫している夏休みですが、学校の先生たちは授業のない夏休み中に勉強を重ねているのです。「日々勉強」とおっしゃる先生、頭が下がります。
8月2日、青森市教育委員会主催の研修で青森市内の小中学校の先生20人が来館。美術館の役割や建物のコンセプト、サイン計画などについてのレクチャーの後、一学期に訪れたこどもたちが、ギャラリートーク(少人数グループにファシリテーターという専門のスタッフが付き、作品について対話しながら鑑賞するプログラム)でたくさん発言してくれた作品を紹介し、小学生のギャラリートークのVTRを見ました。
大人が「えっ」と思うような作品も、こどもには偏見がありません。自由で豊かな発想力で、解説をしなくても作品の本題に迫っていく事例に驚かれた先生も多かったようです。
8月5日、今度は青森県総合学校教育センター主催研修で県内の小中学校の先生41人が来館しました。皆さん新人の方々。美術担当の先生が1人だけで、美術館に来るのも初めての先生が多いとのこと。
まずは実際の作品を前に、先生たちに生徒役になっていただき、ギャラリートークを体験してもらいました。初めて見る作品、予備知識のない作品を、こどもたちと同じように対話しながら鑑賞します。
その後、生徒役だった先生がファシリテーター役となって、別の作品を他の先生の感想や意見を聞きだしながら鑑賞する実習を行いました。
戸惑う先生が大半でしたが、最後には笑顔で作品に向かう姿が見られて良かったです。自由な気持ちで鑑賞することに関しては、こどもたちの方が先生かもしれません。
大事にしたいのは鑑賞を楽しむこと。ぜひ、受け持ちの生徒さんと一緒に、楽しみに来てください!