プレスリリース

「成田亨 美術/特撮/怪獣」展の開催について

2015年2月20日

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「成田亨 美術/特撮/怪獣」展の開催について

青森県立美術館では、企画展「成田亨 美術/特撮/怪獣」展を開催します。

【展覧会概要】
青森県立美術館では成田亨(1929-2002)を重要作家のひとりと位置づけ、これまで常設展において怪獣デザイン原画の一部を常時公開してきました。しかし「ウルトラ」の仕事が中心だったその展示は、成田亨という芸術家の一側面を伝えるに過ぎません。
成田亨は彫刻家、画家、デザイナー、特撮美術監督とジャンルの垣根を越えた多彩な表現活動を行った作家です。旧制青森中学(現青森高等学校)在学中に画家・阿部合成と出会い、絵を描く技術よりも「本質的な感動」を大切にする考え方を、さらに彫刻家の小坂圭二からモチーフの構造とその構成を重視する手法を学んだ後、武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)で絵画、彫刻を学び、新制作展を舞台に気鋭の彫刻家として脚光を浴びていきます。一方、アルバイトとして映画「ゴジラ」(1954年)の製作に参加したことをきっかけに、以降特撮美術の仕事も数多く手がけていきました。1965年から68年にかけて制作、放映された「ウルトラQ」、「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」ではヒーロー、宇宙人、怪獣、メカニックやセット等のデザインを担当し、「成田怪獣」と称される名キャラクターを次々に生み出していきました。成田の高い芸術的感性が反映された卓越した造形センスにより、「成田怪獣」は放映から50年近く経った現在もなお愛され続けていいます。「ウルトラ」以降も、テレビ番組では「マイティジャック」や「突撃ヒューマン」、「円盤戦争バンキッド」など、映画では「新幹線大爆破」や「戦争と人間」、「この子を残して」、「麻雀放浪記」などの特撮を手がける一方で、個展を中心に油彩画や彫刻の作品発表も続けていきます。また古今東西のモンスターへの関心と知識を深めた成田は、1990年に巨大彫刻「鬼モニュメント」(京都府福知山市)を制作しますが、本作は彫刻家としての成田の集大成的作品と言えます。
今回の回顧展では、こうした多岐にわたる成田の仕事の全貌を紹介いたします。青森県立美術館所蔵のウルトラ関係デザイン原画187点をはじめとする特撮関連の作品、未公開の怪獣デザイン原画、初期および1970年代以降の絵画・彫刻など総点数700点により、非凡なる才能を秘めていた芸術家の知られざる全貌に迫ります。

会期:
2015年4月11日(土)- 5月31日(日)
休館日:
5月11日(月)
観覧料:
一般 1,200(1,000)円 / 高大生 800(600)円 / 小中学生 200(160)円
※ ( ) 内は20 名以上の団体料金及び前売料金
※常設展観覧料は含まれません
※心身に障がいがある方と付添者1名は無料

展覧会詳細は、添付のプレスリリースをご覧ください。