お出かけ講座報告

2010年2月26日

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お出かけ講座報告

2月19日をもって、予定していた今年度のお出かけ講座が全て終了しました。
当館オリジナルのアートカードによる美術鑑賞指導をメインとしたお出かけ講座は、昨年11月から今月2月までに県内19校の小中学校及び特別支援学校で開催することができました。下北地方を除く(希望校がなく残念!)県内各地に広がる学校へは、時には吹雪の中の運転で冷や汗をかきながら、時には鉄道を乗り継ぎながら向かいましたが、期待を込めた眼差しで出迎えてくれ、自由な発想やユニークな視点で様々な発見や鋭い解釈をする子ども達に、私たちスタッフもたくさんの驚きや発見、喜びをもらうことができました。

お出かけ講座の内容を少しご紹介しますと・・・
小学校1・2年生のクラスでは、ゲーム2種類をしながら作品の細部をよく見る目を養い、最後に自分の好きなカードの作品から発見したことや感じたことをワークシートに書いていく作業につなげました。ゲームは、3つのヒントに当てはまる作品を探す「スリーヒントかるた」と、たくさんの作品の中から特定の形や物をみつけていく「探偵ゲーム」を行いました。
小学校3年生以上のクラスでは、同じくゲーム2~3種類と鑑賞文作成ですが、ゲームが異なります。作品の要素や構成に気づいてもらうため、2枚のカードの共通点を探していく「マッチングゲーム」、作品の内容や題材に注目する練習として、3枚のカードを組み合わせてお話を作る「紙芝居ゲーム」を中心に行いました。
そして、全てのクラスにおいて、ゲームや鑑賞文の発表を通して、自分の感じたことを仲間に言葉で伝え、互いに尊重しあうコミュニケーションを大切にしました。

先生方からは、

  • 遠距離のため美術館に行くのは難しいが、カードで遊びながらたくさんの作品に触れることができて、子ども達は鑑賞する楽しさを味わい、作品に対する見方や興味が変わったように思う。
  • 作品の見方や感じ方で子ども達の新たな一面をみつけることができた。
  • 普段はあまり積極的に発言しない子が、生き生きと発表している姿に驚いた。
  • 休み時間が必要ないほど夢中になって取り組む姿を見て、講座を開いていただいてとてもよかったと思う。
  • 鑑賞文が書けるかどうか心配だったが、スタッフの上手な誘導で、ほとんどの子どもがワークシートいっぱいに書くことができた。
  • などといった評価をいただきました。
    また、講座の進め方やカードの活用方法についてのご意見やご提案もいただきましたので、これらを生かしてより効果的なお出かけ講座に改善していきたいと思います。

    冬季間に集中して実施するお出かけ講座のほか、春~秋の来館前の事前学習としても、可能な限りご要望に応じたいと思いますので、まずは教育普及担当にご相談ください。