オープンアトリエ「素材のふしぎ」

2008年12月15日

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オープンアトリエ「素材のふしぎ」

12月14日(日)にオープンアトリエ「素材のふしぎ」を実施しました。

今回は油絵の具を使いました。
ただし、油絵の具は乾燥に時間がかかるので、絵を描くというより素材の体験です。

まずは展示室に行って、油絵の具で描かれている絵はどんな感じか確認しました。
いつもは何が描かれているか、どんな印象かを聞くことが多いのですが、今回は絵の表面の様子に注目してもらうため、「油絵の具ってなんだろう?油絵ってどんな感じ?」と質問。
「…油がまざってて、べたべたしているような気がする」
との答え。
油絵は見たことがあっても、質感というとなかなかピンとこないようです。
展示室で実際に油絵を見てもらうと、
「彫って作ってあるみたい」
と、なかなかおもしろい意見が。
なるほど、確かに絵の具が盛り上がってでこぼこしている様子は、彫りだして作られたようにも見えます。

次はワークショップに移動します。
展示室にある作品にはさわれませんが、サンプルを用意したので、さわって感触を確認。
絵の具を盛り上げたものはでこぼこ、薄く塗り重ねたものはつるつる、砂を混ぜたものはざらざら、と、同じ油絵の具でも使い方で表面の様子が違ってきます。
見て、さわって確認した後は、ようやく油絵の具を使ってみます。
油絵の具の質感は、バターのような感じとでも言えばいいでしょうか。
それをバターナイフのようなペインティングナイフを使って、ペタペタのばしたり、集めてお山を作ったり、カリカリ引っかいたり、砂をまぜたりしました。

夢中になって絵の具をペタペタしていると、絵の具が画面上で混ざり合って、新しい色ができます。
カリカリ引っかくと、下の色が見えてきます。
使い慣れた水彩絵の具とは全然ちがった雰囲気です。

油絵の具で遊んだあとは、また展示室に行って作品を鑑賞。
「(絵の具の)お山がいっぱいある」
「引っかいたあとみたい」
など、最初は気づかなかった表面の細かい様子にも気づいてくれました。

作品を作るときは、油絵の具だけでなく、いろいろなものを使います。
「何か作りたい!」と思ったときは、自分の表現したいものに合っている素材は何か考えて、選ぶところから始めると、もっともっと楽しくなると思います。