展覧会

「ボックスアート展」について その4

2008年10月10日

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「ボックスアート展」について その4

映像室では、プラモデルの大きなジャンルの一つとなっているキャラクターモデルのボックスアート原画を特集して紹介しています。
キャラクタープラモデルをいち早く手がけたのは今井科学でした。日本ではじめてプラモデルが発売されたわずか2年後の昭和35年にキャラクターモデルの第一号となる電動歩行の「鉄人28号」を発売しました。その後、今井科学は様々なキャラクターを次々にプラモデル化し、「マンガ模型のイマイ」と称されるようになっていきます。昭和41年の暮れからはサンダーバードシリーズを手がけ、小松崎茂による魅力的なボックスアートの魅力も加わり、爆発的な人気商品となります。しかし昭和44年に今井科学は倒産し、その金型の一部と工場設備を当時玩具メーカーであったバンダイが所得し、バンダイ模型というメーカーを立ち上げます。そして1980年代初頭にガンダムを模型化し、キャラクターモデルを牽引するメーカーとして現在もバンダイは活動を続けています。新しい技術が次々と開発され、進化を続ける「ガンプラ」を筆頭に、キャラクターモデルは多くのメーカーが新製品を発売し、今や一大市場を形成するに至っています。
キャラクターモデルのボックスアートは、アニメや漫画をモチーフとしている以上、物語のワンシーンを迫力ある描写で表現するものが今もなお主流です。

○画像左:アオシマ「アトランジャー合体マシン8号ターゲットキャリア」 1977年 画:根本アートセンター

○画像中央:ハセガワ 1/100「MZV-36T-Hアファームド・ザ・ハッター」 2005年 キャラクターデザイン:カトキハジメ、オリジナル3Dモデリング:森康浩、フィニッシュワーク:有井伸孝

○画像右:展示風景
この展覧会では展示されているボックスアート原画が使用されたキットもあわせて展示しています。1980年代初頭に大ブームとなった当時のガンプラも多数陳列。稀少な韓国生産版キットや、エラーパッケージ版、景品のために作られた限定キットなど、お宝がいっぱいです。