2000年後の縄文キャンプと夜の美術館探検ツアー(9月27日/1日目)

2008年10月3日

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2000年後の縄文キャンプと夜の美術館探検ツアー(9月27日/1日目)

去る9月27日と28日、アートイン三内丸山遺跡プロジェクトの一環として、「2000年後の縄文キャンプと夜の美術館探検ツアー」を行いました。
三内丸山遺跡を会場にしたワークショップと夜の美術館ツアーを縄文時遊館に宿泊して1泊2日で行おうというこのプログラム、遺跡・美術館まるごとを舞台に、縄文時代から41世紀までタイムトラベルし、歴史とアートの両方を楽しもうというかなり欲張った(無謀な?)企みに、小学5年生から中学3年生までの35人(1人、体調不良のため当日キャンセルでした、残念!)が参加してくれました。
27日の午後1時に参加者集合。みんな、ワクワクドキドキが入り混じった表情で、緊張感が漂います。付き添いのご家族にも若干不安の表情が…。
実は、宿泊を伴った夜のメニューを含んだプログラムは今回が初めての試みで、スタッフもまた別の意味でドキドキしながらのスタートでした。
1日目の午後は、プロジェクトを手がけるアーティスト柴川敏之さんを講師に、ワークショップ「2000年後の未来遺跡を発掘しよう/2000年後の縄文服を作り」。
柴川さんが、桐の箱に収められた2000年後の携帯電話や眼鏡の化石(作品)を取り出すと、みんなの顔がいっせいに輝き始めました。
続いて、みんなで現代の身近な品物を「発掘」する作業へと移りました。この日は雨が降ったりやんだりとめまぐるしく変化し、気温も10月下旬並みに肌寒いあいにくの天気だったため、残念ながら、屋外の遺跡園路で予定していた「発掘現場」を縄文時遊館の中に変更。
縄文時遊館の通路に設けた「2000年後の未来遺跡の発掘現場」は、幅90センチ長さ約9メートルの帆布で隠されています。スコップの代わりにインクをつけたローラーを持ってその上で転がすと、見たことのある形が次々と浮かび上がってきました。ハンガー、タイヤ、ロープ、蚊取り線香、などなど。みんなで「発掘」したものは帆布にその形をとどめ、見事に「布の化石」ができあがったのでした。
次に挑戦したのは「2000年後の縄文服作り」。「未来遺跡」に並んでいたものからそれぞれが好きなものを選び、布にその形を写し取った後、背中には、三内丸山遺跡から出土した本物の土器のかけらをワンポイントとして写し取りました。この服を着て「2000年後の縄文人」(?)に変身!
夕食は、スタッフが用意した雑穀入りご飯、野菜といのしし肉の鍋、みそをつけたきゅうり。きゅうりは売り切れ、ご飯も鍋もお代わりしてみんなおいしそうに食べてくれました。
食事の後、美術館探検ツアーに出発。懐中電灯を手に真っ暗な遺跡内園路を歩いて美術館へと向かいます。途中、「2000年後のノボリ」を見ながら、シンボルマークのネオンが闇に浮かび上がる美術館に到着しました。ここから、柴川さんの案内で「2000年後の美術館」探検へ!現代の品々が「化石」となって並ぶ「41世紀の美術館」は、他に誰もいなくて、本当に2000年後にタイムスリップしたかのようでした。
2000年後から現代に戻った後は、さらに縄文時代へタイムトラベル。火おこしを体験し、長い夜が更けていきました・・・