展覧会

ボックスアート展開催決定!

2008年7月12日

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ボックスアート展開催決定!

青森テレビ開局40周年記念事業として、来る9月20日から11月3日の会期で「ボックスアート プラモデルパッケージと戦後の日本文化」を開催することが、この度正式に決定しました。

「ボックスアート」とはプラモデルの箱絵のこと。
本展では、タミヤ、ハセガワ、アオシマ、バンダイという日本を代表する模型メーカーから発売されたプラモデルの貴重なボックスアート原画約160点を一堂に公開します。
小松崎茂、上田毅八郎、高荷義之、小池繁夫、開田裕治、天神英貴といった時代を代表するイラストレーターの原画が一堂に公開されるとともに、絶版となったプラモデルや、山田卓司、金子辰也、島脇秀樹といったプロモデラーによるジオラマ作品も多数展示されます。
・・・とは言っても、この展覧会、ただの「懐かしのプラモデル展」ではありません。
今年は日本でプラモデルが誕生してちょうど50年という節目の年ですが、その歴史を振りかえることで、そこに写し出される社会の変化や人々の意識の移り変わりを読み解こうという企画なのです。
よって、「プラモデル」が成立した経緯についても、この展覧会ではじっくりと紹介。
戦前~戦中にかけて流布した、人々の感情を刺激し、想像力を喚起する様々な視覚イメージと、学校教材として活用された木製模型という2つのジャンルが、戦後になってプラモデルとして一つになっていく過程を、戦時中の絵葉書、ポスター、絵本、紙芝居や『少年倶楽部』等の雑誌、そして教材用模型飛行機、国民学校時代の各種教科書など、様々な資料によって検証します。
原画でしか分からない「絵画」としての魅力を感じ取っていただくとともに、是非この機会に昭和初期から現在に至る日本文化の歩みとその特質について考えてみてください。

・・・あっ、そうそう、硬い文章を書いてしまったので、つい大事なことを書き忘れていました。
このボックスアート展、これまで大分市美術館、静岡県立美術館、島根県立石見美術館、福井市美術館(2008年7/19~8/31)で開催されてきましたが、ここ青森県立美術館でついにフィナーレを迎えます。
青森展では併設企画として、近年バンダイから発掘された小松崎茂の原画40点も初公開。サンダーバードや、ウルトラマン、仮面ライダー、マジンガーZといった人気作品のボックスアート原画40点によって1970年代の小松崎茂の仕事を紹介します。見逃すと大後悔、ですよ!

さらに、タミヤの田宮会長、ハセガワの長谷川常務、元バンダイ「模型情報」編集長で現トイズワークスの加藤社長を招いての講演会、人気イラストレーター開田裕治さんのワークショップなど関連イベントも多数開催(この他にもイベントは追加される予定!こまめにホームページのチェックを!)。

秋の行楽シーズン、紅葉を見に行く前に、ぜひ美術館へお立ち寄りください。

ということで、これからボックスアート展の準備状況や内容などをこのコーナーで随時お知らせしていきたいと思います。
以後、お見知りおきのほどを。

○画像左:ハセガワ 1/200「スペースシャトルW/ブースター」1985年 画:小池繁夫
○画像右:タミヤ 1/700「日本潜水艦 伊-16・伊-58」1973年 画:上田毅八郎