スクールプログラムには、学校の企画提案による「オリジナルプログラム」というコースがありますが、先日、市内の横内小学校の子ども達が美術館のワークショップでコラージュによる絵本を作る「世界にひとつだけの絵本」を実施しました。子ども達は1年生から6年生までの縦割り班で、全員で12名です。先生と子ども達が何度も話し合いを重ねて、上記の内容に決定したそうです。
当日は当館ファシリテーターで、自身もコラージュの作品を制作している松山咲子さんが講師を務めました。はじめに現在展示されている青森の作家鈴木正治さんのコラージュ作品を全員で鑑賞し、子ども達に何が使われているか等、気づいたことを発言してもらいます。メインモチーフである落葉は、鈴木さんがパリにいる時に手に入れたマロニエの葉であることを説明し、さまざまなものを貼り合わせるコラージュには、自分の思い出を大切にとどめる一面もあることを伝えました。
つづいて、ワークショップへ移動し、ピカソから始まるコラージュの潮流を簡単に説明します。その後に、いよいよ自分達の作品に取りかかりました。子ども達は持参した綺麗な包装紙や色紙、切り抜きなどを自在に貼り合わせて、思い思いの作品をつくっていきます。最後に全員の作品をひとつにまとめて、絵本に仕上げました。
1年生から6年生までの縦割り班ということもあり、上級生が1年生にアドバイスをする場面がとても印象に残っています。
美術館では今回のような学校側からの企画を積極的に受け入れて、サポートしていきたいと考えています。どうぞお気軽にご利用ください。