内藤礼さんの舟送り

2006年12月10日

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内藤礼さんの舟送り

縄文と現代展最終日の10日、14時から内藤礼さんの先導により「舟送り」を行いました。
「舟送り」という行為は、「三内丸山遺跡を発掘した時に出てきた土」と「美術館の井戸水」で内藤さん自らが製作した直径3~4センチの「舟」を元の場所に帰すというもの。
当初、沖館川に帰す予定でしたが、先週の大雪のためエントランス前の公園の土に変更。
内藤さんの展示スペースで、内藤さんからひとりひとりに「舟」が手渡され、静々と外へ。そして内藤さんを先頭にエントランス前の雪降る公園へ。雪をスコップで掘ると瑞々しいクローバーが姿を現し、その下の土に「舟」を埋め、また土と雪を戻し・・・。参加者50名がすべて「舟」を埋め終わると、再び内藤さんの先導で展示室へ戻り、そこで内藤さんから紙の作品をひとりひとりに手渡し・・・。
行為終了後、しばし内藤さんは今日で展示終了となるご自信の作品の前で佇んでいらっしゃいました。

土と水で作った「舟」の作品を、再び土と水(雪)に戻すといういわゆる「魂のカケラが旅に出る、再び土に解放する」一連の行為。今の「土」であるけど、遠い昔から存在している「土」。
とても神秘的な時間でした。

最後は、寒さから体を温めるため、コミュニティホールに特設の「喫茶コロポックル」でおもてなし。

縄文と現代展は、そのように賑やかに和やかに終了し、現在この時間は各アーティストさんが作品撤収の作業に入っています。