今月の土曜ゼミは1月10日(土)に「青森EARTH2014」をテーマに開催しました。
現在、開催中の「青森EARTH2014」ですが、なんと「EARTH」のなかに「ART」が隠れているではありませんか!?青森の大地に根ざした新たなARTの可能性を探究していくプロジェクトにぴったりの言葉ですね。
今年で3回目となるこのプロジェクトは、第1部「追悼・豊島弘尚 彼方からの凝視」と第2部「縄目の詩(うた)、石ノ柵」からなる二部構成で展示しています。
土曜ゼミでは、縄文の宇宙観をベースに当館コレクションと現代作家たちの作品を組み合わせた本展のウラ側をご紹介しました。
地下2階フロア、第1部の豊島弘尚氏の作品について、「頭部」、「故郷」、「地図」、「縄文」、「暗黒」のキーワードをもとに時代の作品傾向と影響を受けた物事に歩み寄って紹介しました。私としては、そのなかでも「故郷」について、豊島氏が青春期を過ごした八戸の墓獅子という8月のお盆の時期に先祖供養のために墓の前で獅子が舞う珍しい神楽に影響された作品の解説に興味深いものがありました。映像で紹介した墓獅子は、県内に住んでいる私も見たことがありませんでした。亡くなった方の魂が戻ったときに墓土が湿るという一連の逸話に感動した豊島氏の作品「墓獅子舞B」が展示中です!
地下1階フロアの第2部については、展示している作品以外の作品も織り交ぜながら作家紹介を行いました。時間と空間という目に見えないもの、それも「過去」を「現在」に表現する作品も中にはあります。展示中のアーティストについての紹介をここで話してしまうと書ききれないので、作家紹介については担当学芸員による「青森ERATH2014」ギャラリートークも行っておりますので、ぜひ来館して聞いていただければと思います。
土曜ゼミは約1時間半の時間で開催しましたが、まだまだ奥の深い「青森EARTH2014」です!
大雪のなか遠方からお越しの方もご参加されていました。また、土曜ゼミ皆勤を目指すお客様もお越しいただきました。誠にありがとうございます!