2011年11月2日(水) - 3日(木)
イベント シンポジウム

国内最大の縄文遺跡、三内丸山遺跡に隣接する青森県立美術館は、縄文を出発点とし、芸術の原点を尋ね、今日の芸術の役割を問うべき、絶好の地点に立っています。
なぜ、ひとは絵を描き、造形的な表現のとりこになっていくのか。なぜひとは歌い、踊り、演劇的な振る舞いをするのか。今日の社会が真に必要とする芸術とはいかなるものであるのか。
本シンポジウムは、このような問題設定の下、現代の私達にとって「遺跡はなにを意味するのか、芸術とはなにか?」を問い、「地域の宝である文化遺産を今に生かすための美術館や芸術祭の可能性」について多面的に論じます。

開催期日:平成23年11月2日(水)、3日(木・祝)
会場:青森県立美術館 シアター
参加料:無料
事前申込:不要


プログラム

11月2日(水) 13:00-18:30
第1部「地方における芸術祭の可能性」

近年国内外各地でトリエンナーレ、ビエンナーレといった各種芸術祭が開催されています。青森にふさわしい芸術祭とはどのようなものか。縄文遺跡をはじめとする青森県の文化資産や自然をどのように現代のアートと結びつけ、いかにして地域住民を巻き込んでいくかについて、国内各地の芸術祭関係者の実例の報告と経験を踏まえ、議論を進めます。

13:00-13:15 開会挨拶

13:15-14:00 基調報告1

五十嵐太郎氏(東北大学大学院教授、ヴェネツィア国際建築ビエンナーレ・コミッショナー)
ヴェネツィア建築ビエンナーレの事例を紹介します。

14:00-14:45 基調報告2

南條史生氏(森美術館館長、シンガポールビエンナーレ・ディレクター)
シンガポールビエンナーレの事例を紹介します。

14:45-15:00 休憩


15:00-15:45 基調報告3

逢坂恵理子氏(横浜美術館館長、横浜トリエンナーレ総合ディレクター)
今までの横浜トリエンナーレの歴史と今回を振り返ります。

15:45-1630 基調報告4

植松由佳氏(国立国際美術館主任研究員、ヴェネツィアビエンナーレ・コミッショナー)
ヴェネツィアビエンナーレ日本館の展示内容を紹介します。

16:30-16:45 休憩


16:45-18:30 パネル・ディスカッション

4氏の基調報告を受け、地方における芸術祭の意義、青森芸術祭の可能性を論じます。
  
【パネリスト】
五十嵐太郎(東北大学大学院教授、ヴェネツィア国際建築ビエンナーレ・コミッショナー)
植松由佳(国立国際美術館主任研究員、ヴェネツィアビエンナーレ・コミッショナー)
逢坂恵理子(横浜美術館館長、横浜トリエンナーレ総合ディレクター)
南條史生(森美術館館長、シンガポールビエンナーレ・ディレクター)

司会:飯田高誉(青森県立美術館美術統括監/堂島リバービエンナーレディレクター)


11月3日(木・祝) 13:00-18:00
第2部 「文化資産と今日のミュージアム~縄文と現代美術を中心に

縄文土偶、洞窟壁画等の考古遺物・先史美術や民族美術を今日のミュージアムではどのように展示し、創造的な活動に結び続けているか。三内丸山遺跡を創造の源泉と位置づけ、遺跡にインスピレーションを得た建築をもつ青森県立美術館はどのような理念をもって活動し、未来を見据えているのか。これらの事例をふまえて、青森県の縄文を初めとする文化資産を、近現代の美術へと結びつけ、新たな創造のあしがかりにしていくための方向性について議論します。
 

13:00-13:45 基調講演1

山下裕二 (明治学院大学教授)
日本美術史研究者、明治学院大学教授.専門は室町時代の水墨画だが、縄文から現代まで幅広く紹介する。主な著書に『室町絵画の残像』『岡本太郎宣言』『日本美術の20世紀』など。
 

13:45-15:00 基調講演2

青木淳(建築家)
青森県立美術館設計者。2000 年に行われた青森県立美術館の設計競技では、393 件の応募の中から、三内丸山遺跡の発掘現場から着想を得、土の素材を用いた床や壁をとりいれるなど大胆な発想による設計で最優秀賞に輝いた。
個人住宅をはじめ、公共建築から商業施設まで、多岐にわたる独創的な設計が高い評価を得てきた。代表的な作品として、日本建築学会作品賞を受賞した「潟博物館」(1997)、「ルイ・ヴィトン 名古屋栄店」(1999)に始まるルイ・ヴィトンの店舗設計などがある。

14:30-15:00 休憩


15:00-15:45 基調報告5

岡田康博 青森の縄文遺跡と三内丸山遺跡について

15:45-16:15 基調報告6

工藤健志(県立美術館学芸主幹) 「縄文と現代展」をふりかえって

16:30-18:00 パネル・ディスカッション

基調報告を受け、三内丸山遺跡からインスピレーションを得、遺跡に隣接する青森県立美術館において、縄文と現代を結びつけるどのような活動が可能なのか、それがいかなる意味を持つのか、さらには前日の議論をうけ、縄文を基調とした青森芸術祭の可能性について議論します。

【パネリスト】
山下裕二 (明治学院大学教授)
青木淳(建築家)
岡田康博(青森県教育庁文化財保護課長)
長谷川孝治(青森県立美術館舞台芸術総監督)
工藤健志(青森県立美術館学芸主幹)
飯田高誉 (青森県立美術館美術統括監)
司会:池田亨(青森県立美術館学芸主幹)


同時期開催

平成23年度秋のコレクション展 特集「縄文/創造の原点から」

2011年10月15日(土) - 12月11日(日)
本シンポジウムにあわせて、平成23年度秋のコレクション展で特集展示を行っています。
棟方志功や戦後の前衛芸術家である工藤哲巳や小野忠弘など青森県ゆかりの作家から、現在活躍する彫刻家・金沢健一にいたるまで、近現代の芸術家たちの造形表現に縄文の精神との共鳴をみながら、創造の原点と芸術の役割について考えます。

企画展「今和次郎 採集講義 」

2011年10月29日(土) - 12月11日(日)
弘前市に生まれた今和次郎(1888-1973)は「考現学」の創始者として、また民家研究者として知られていますが、その根底には、生涯を通して都市と地方を行き交いながら、そこに生きる人間の暮らしの一々をつぶさに見つめ、生活に根ざした「生活芸術」の表現を追究した建築家、デザイナーとしての姿がありました。本展は、今和次郎が残した膨大且つ多彩な資料のなかから、スケッチ、写真、調査資料、建築やデザイン図面等を展覧し、加えて模型や再現をとおして今和次郎のユニークな活動を紹介する初の本格的な回顧展となります。
また、秋のコレクション展でも、考現学の影響をうけた路上観察学会の林丈二による展示があります。


事業概要

主催団体 青森県、自治総合センター
後援団体 総務省
*本事業は全国モーターボート競争施行者協議会の助成をうけて実行しています。