青森市民図書館連携企画「県美土曜ゼミ」を開催しました

あいさつ 会場の様子 担当学芸員
11月21日(土)は図書「寺山修司劇場美術館」を取り上げ、「寺山修司―そのイメージの源泉」をテーマに開催しました。

「寺山修司劇場美術館」は2008年4月1日 (火) ~5月11日 (日)県美で開催した同タイトルの企画展のカタログでもあり、寺山修司の様々な側面(文学、写真、演劇、映画と多岐にわたる活動)をジャンルごとに紹介しているものです。
(2008年県美「寺山修司劇場美術館」http://www.aomori-museum.jp/ja/exhibition/14/)

今回の土曜ゼミではこのジャンルに沿って解説しました。文学からはじまり、ここではもう一冊「われに五月を」という図書を紹介しました。寺山文学のエッセンスが盛り込まれた図書で「作家のデビュー作にはその後の展開、作風がすべてつまっている」と担当学芸員おすすめの一冊です。こちらの図書も市民図書館の蔵書にあります。
写真の活動では、アラーキーに弟子入りした話や、演劇では天井桟敷の毛皮のマリーの話、映画では長編作、短編柵を少しずつですが映像を交えながらご紹介しました。土曜ゼミの会場には、実際に天井桟敷の舞台を観覧しにいったことがある方もお客様にいらっしゃいました。当時の作品を目の当たりにしているとは、素敵ですね!
私としては、解説を聞き、寺山修司作品をもっと見たいと思いました。もしかしたら、先入観が先行してしまう寺山修司の作品ですが、今一度彼の作品を観たいですね。

事前告知でも紹介したのですが、只今、市民図書館7階の出入口付近において、寺山修司の蔵書をまとめて置いた特設コーナーがあるのと、郷土の作家コーナー、6階のAVライブラリーにも寺山修司作品のDVD、ビデオ、CDを視聴できます。
寺山ワールドをのぞいてみてはいかがでしょうか★

青森市民図書館連携企画「県美土曜ゼミ」を開催しました

市民図書館会場入口 講座中 図書紹介
10月17日(土)アウガ8階市民図書館の第二会議室にて、図書「人間失格」を取り上げ、太宰治と青森の美術家たちをテーマに開催しました。

太宰自身も中学校の頃から美術に感心があり、現存している写真にも太宰の手に絵が描かれている紙を持っているもの、残されている作品の画像などを交えながらの解説、文学、美術のどちらに進むか迷ったほどだということを聞くと、太宰の美術に対する関心の深さがうかがえます。特に自画像を何度も描いており、今回の講座でもご紹介しました。
また、関連作家には小館善四郎(太宰の義理の弟)宛ての書簡のやりとりから当時の出来事を解説し、阿部合成と同人誌を出していたころの話などをご紹介しました。

今回、講座のなかでは「太宰と井伏 ふたつの戦後」、「ピカレスク」、「太宰治」ほか、小館善四郎、阿部合成の画集などをご紹介いたしました。こちらの作家関連の図書に関しては市民図書館8階郷土あおもりコーナーからお借りしました。貸出している図書なので、ぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。

市民図書館と共催で行う第一回目の開催ということで、ドキドキしながらお客様をお待ちしておりましたが、用意した席は全部うまりました!たくさんの方にご参加いただきありがとうございます。次回は図書に「寺山修司劇場美術館」を取り上げ、「寺山修司―そのイメージの源泉」をテーマに開催いたします。ぜひ、ご参加ください★

県美土曜ゼミ「化け物展」を開催しました

トークの様子 作品鑑賞 作品鑑賞2
今回のテーマは「化け物展」ということで担当学芸員お二人による展示にまつわるトークからはじまりました。なんと、化け物展を企画するきっかけになったのは、ひとつのお化け屋敷だったのです。美術館でもお化け屋敷みたいなことをできないかと考えたところからはじまり、「化け物」ってなんだろう?と投げかけるような今回の展示ができあがりました。「化け物」って聞いた時に、どんなものをイメージしますか??
妖怪?幽霊?妖精?人は通常の範囲を超えた超人とされる人を化け物や、怪物に例えてその凄さを表現したりすることがありますね。そうなると「化け物」という言葉にするだけで、随分イメージの幅が広がります。

 展示作品の中には、お面も展示している部屋もあります。お面は人が何か違うものに変身、化けるために使用されることが度々見られますし、これも人が化けるために必要なものですね。これは余談ですが、先日、展示を見に来た小学生に、「お面をつけて違うものに化けたことある?」と質問してみたところ、節分の鬼が思いつくなぁと答えが返ってきました。昔から、節分の鬼になるときはお面を用いたりすることがほとんどですよね。展示室には、メキシコなど、様々な国のお面が展示されていますが、どんな風に使われているのか想像しながら鑑賞するのも楽しいですね。

 他にも当館ならではの大きな空間を利用した作品もあります。いよいよ明日で会期終了です。お見逃しないよう、ぜひご来館くださいませ!


★最後にお知らせです★
10月~2月の「県美土曜ゼミ」は、青森市民図書館と共催で、市民図書館第二会議室(アウガ8階)を会場に第3土曜日13:30~15:00に開催します。市民図書館の蔵書と絡めて棟方志功、寺山修司など、画家の紹介を行います。詳細は後日、ホームページ、チラシ等でお知らせいたします。皆様のご参加、心よりお待ちしております。

県美土曜ゼミ「PHASE2015・COMPANY」を開催しました

プロジェクト紹介 漆を使用した作品 COMPANYの紹介
 昨年度から始まった若手アーティスト支援のためのプロジェクト「PHASE(ファーゼ)」。昨年と今年は、美術家・奈良美智氏のディレクションのもと、八角堂を舞台に開催しています。今年度の展示はフィンランドと韓国のアーティストによるユニット、「COMPANY(カンパニー)」の作品です。世界各国で、その土地の伝統的な工芸を題材に独自のデザインワークをつくりあげるこのアーティストたちによる今年のプロジェクトについて、担当学芸員が準備から開催までを紹介しました。

このゼミでしか聞けない「COMPANY」の二人が青森の地でどのように文化を体験したかというお話や作品が展示されるまでのストーリーがまた一層作品の魅力が増したように感じます。
彼らの魅力は作品のコンセプトからも伝わってくるのですが、人との関わりのなかで感じるあたたかさ、伝統工芸品に宿る力強さをよく感じ取っていて、それが作品の中に強く存在していることが伝わるような展示です。それが青森の地に根ざした人や文化だということが、とても嬉しく思いますね。
講話のあとには、実際に八角堂に展示中の作品を鑑賞しに行き、作品に制作の際のお話も聞くことができました。彼らと青森県内の職人の方と協力して完成された作品は、彼らが実際に身に付けて撮影された動画とともに楽しむことができます。

この記事に掲載している真ん中の写真は、漆が使用されている作品です。作品をよく見ると写真ではわかりづらいのですが、反射ではなく、表面の漆を少しやすりがけを施して、下地に使用している銀をだしている作品なのです。ぜひ、間近でご覧ください!

八角堂での「COMPANY」の作品は9月13日(日)まで無料で観覧できます。また、常設展示室内にも「COMPANY」の作品を展示しておりますよろしければ、あわせてご鑑賞ください♪

「PHASE2015」に関しては、下記URLをご参照ください。
http://www.aomori-museum.jp/ja/exhibition/68/index.html
by 普及スタッフ | 2015年8月8日 15:37 | 普及プログラム | トラックバック (0)

市民図書館共催 特別版 県美土曜ゼミを開催しました!

講師の村山さん 作業風景 参加者の方々と記念撮影
7月5日(日)青森市民図書館にて、サテライト県美ワークショップ市民図書館共催 特別版 県美土曜ゼミPR企画「美術館の模型をつくろう」を開催しました。

なぜ、特別版県美土曜ゼミPR企画と名前が入っているかというと、青森県立美術館が9月14日から来年の3月まで改修工事のために長期休館に入るので、10月からは青森市民図書館の第二会議室を会場に土曜ゼミを開催するためです。今回のワークショップは、その事前のPRも込めて、まずは青森県立美術館を知ってもらおう!ということで、イベントを開催いたしました!

講師には、青森県立美術館建設の際に現場の担当者であった建築家の村山徹さんをお招きして、複雑な美術館の構造を知りぬいた村山さんの指導により、みんなで大きな美術館の模型をつくりました。迷路と称される美術館の構造も上部からのぞきこんで楽しみました。

当日の参加者は9名でした。カッターを使って、スチレンボードや段ボールを設計図通りにカットするのは一苦労でしたが、参加者全員が協力して美術館の模型を完成させました。(特別ゲストも参加されていましたね…)
カッターで指を切るんじゃないかとひやひやした部分もありましたが、みなさんケガもなくワークショップを楽しんで頂けたようです。
親子で参加してくれて、ついついお父さんが作業に熱中する姿も見られました。
できあがった模型は300分の1のスケールで設計されていて、入口や建物の内部を細かく再現されていました。
作業が終了してからは、人形などを使い、美術館のスケールや上部からのぞきこみながら模型を鑑賞しました。
出来上がった模型は、この日だけしか見られないのはもったいないので何らかの機会にご紹介します♪
参加してくださったみなさま、ご協力いただいた青森市民図書館のみなさま、ありがとうございます。

10月からは、青森県立美術館の学芸員による県美土曜ゼミを青森市民図書館第二会議室で行いますので、ぜひご参加ください★
通常、美術館で行っている県美土曜ゼミは展示作品やプロジェクトに絡めた内容を行っていますが、市民図書館で行う県美土曜ゼミは図書館の蔵書と県立美術館の収蔵作品に関連の強い内容を予定しています!棟方志功、寺山修司、今和次郎など、各回ごとにテーマを決めて開催いたします。詳細は、決定次第、当館HPにて掲載いたします。

土曜ゼミ2015

七尾謙次郎についての紹介 展示室1 展示室2
今年度の土曜ゼミは、すでに4月11日、5月9日は、企画展成田亨展に関連したトークショーを土曜ゼミとして行いました。
また、6月13日は、「七尾謙次郎の版画について」を行いました。
美術館で収蔵していた作品ではありましたが、初の作品展示ということで見どころをご紹介しました。
ワークショップAにて作者の紹介をした後、展示室へ移動して作品を見ながら講話を行いました。

土曜ゼミ参加者の方々と担当学芸員が対話をしながら、ゆったりと鑑賞を行いました。
リトグラフという版画の技法で摺られた作品は、サボテンや桃、貝などがモチーフになっていますが、とてもユーモラスにあふれた作品も展示しています。

次回は7月11日(土)「青森EARTHについて」を開催いたします!!
ぜひ、ご参加ください♪

土曜ゼミ「青森EARTH2014」を開催しました

作家紹介 展示について 作品紹介
今月の土曜ゼミは1月10日(土)に「青森EARTH2014」をテーマに開催しました。
現在、開催中の「青森EARTH2014」ですが、なんと「EARTH」のなかに「ART」が隠れているではありませんか!?青森の大地に根ざした新たなARTの可能性を探究していくプロジェクトにぴったりの言葉ですね。
今年で3回目となるこのプロジェクトは、第1部「追悼・豊島弘尚 彼方からの凝視」と第2部「縄目の詩(うた)、石ノ柵」からなる二部構成で展示しています。
土曜ゼミでは、縄文の宇宙観をベースに当館コレクションと現代作家たちの作品を組み合わせた本展のウラ側をご紹介しました。

地下2階フロア、第1部の豊島弘尚氏の作品について、「頭部」、「故郷」、「地図」、「縄文」、「暗黒」のキーワードをもとに時代の作品傾向と影響を受けた物事に歩み寄って紹介しました。私としては、そのなかでも「故郷」について、豊島氏が青春期を過ごした八戸の墓獅子という8月のお盆の時期に先祖供養のために墓の前で獅子が舞う珍しい神楽に影響された作品の解説に興味深いものがありました。映像で紹介した墓獅子は、県内に住んでいる私も見たことがありませんでした。亡くなった方の魂が戻ったときに墓土が湿るという一連の逸話に感動した豊島氏の作品「墓獅子舞B」が展示中です!

地下1階フロアの第2部については、展示している作品以外の作品も織り交ぜながら作家紹介を行いました。時間と空間という目に見えないもの、それも「過去」を「現在」に表現する作品も中にはあります。展示中のアーティストについての紹介をここで話してしまうと書ききれないので、作家紹介については担当学芸員による「青森ERATH2014」ギャラリートークも行っておりますので、ぜひ来館して聞いていただければと思います。
土曜ゼミは約1時間半の時間で開催しましたが、まだまだ奥の深い「青森EARTH2014」です!
大雪のなか遠方からお越しの方もご参加されていました。また、土曜ゼミ皆勤を目指すお客様もお越しいただきました。誠にありがとうございます!

土曜ゼミ「今和次郎と東北」を開催しました

解説の様子 解説の様子2
外は吹雪とあいにくの悪天候でしたが、土曜ゼミに足を運んでいただいたお客様のおかげで、今回も無事に開催することができました!まことにありがとうございます。
今回のテーマは「今和次郎と東北」。
弘前市に生まれた今和次郎は、「考現学」の創立者として知られるとともに民家研究の分野でも重要な足跡を残しました。
今回の話では、今和次郎の著書について、設計した3階建ての建物に実際に人が住んでみた結果や弟の今純三にも触れていました。
ゼミの終盤では、以前、青森県立美術館のシアターで上映した20分ほどの映画も観ることができました。

映画の中には、戦前の農村の民家の造りや、そこで住む人々の生活環境、またある家庭の主婦が朝4時半に起床してからお膳の支度がおわる6時半までの2時間の敷地内の動線についてという大変興味深い内容もありました。
動画によって、その動線を敷地の見取り図上に白線で追っていくと、部屋の中心が白くなるほど行き来している様子が見て感じ取ることができました。その採集・分析した内容を、農村の村長や先生方と話合い、大工などの作り手の協力もあり家屋の造りが変わっていったのです。ねま(寝間)にはカーテンがつけられたり、流しにも大きな窓や食器をしまう戸棚など作られていきました。
映像を見ていると、とても大きな変化に感じられます!
弘前市博物館では「つがる考現学」を開催中ですね。どんな内容なのか興味がわいてきます♪

お客様の中には、今月のテーマに興味をもって、初めて土曜ゼミに参加された方もいらっしゃいました。
とても嬉しいことです!ありがとうございます!

土曜ゼミ「棟方志功と太宰治」を開催しました

土曜ゼミ「棟方志功と太宰治」① 土曜ゼミ「棟方志功と太宰治」②
今月の土曜ゼミは11月8日(土)に「棟方志功と太宰治」のテーマで開催しました。
この二人の青森出身の芸術家の交流について、彼らをとりまく芸術家たちやふたりの関係を交えた話が学芸員からありました。
二人をめぐるエピソードとして、「太宰治と棟方志功は直接の交友はなかったが、太宰は『青森』という随筆に、青森中学時代、下宿先の近所にあった花屋に展示されていた無名時代の棟方の油絵を購入したことを書いており、棟方志功も太宰の思い出を自伝『板極道』に書いている」と昭和16年1月号の月刊東奥にも掲載されていたようです。

この二人の芸術家は、青森出身であり、同じ時期に青森市に過ごし、東京に出たのちも青森とのつながりをもちながら、故郷を題材にした作品を制作しつづけていたことなど共通する点があります。

「棟方志功の姿は、東京で時折、見かけますがあんまり颯爽と歩いてゐるので、私はいつでも知らぬ振りをしてゐます。」という一文が『青森』に載っているそうです。
また太宰が棟方に怒鳴ったことがあるなどというお話もありました。
同じ時代に生まれたからというだけではない、お互いに引き合う何かがあったのだろうと思わせられるようなお話ですね!

更に1948年に撮影された太宰の写真のほか、多数の写真も紹介しながら、太宰の名前の由来や、棟方志功の作品の女性像の変化などについて解説がありました。
中には棟方志功記念館にもよく行くという方も参加されていて、「棟方志功と太宰治」の話に熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
講話のあとは、担当した学芸員へ個別に質問される方もおり、今回も内容の充実した土曜ゼミとなったように感じます。

「昭和30年代の人々になりきる」で草木染めしました!

草木染め 草木染め 草木染め
本日、なりきりワークショップ「昭和30年代の人々になりきる」を開催いたしました。今回はみかんをつかった草木染めに挑戦です。
昭和30年代は、ちょうどいろんな変化が始まった時期。民家の様式や、生活スタイルもどんどん変化していきました。しかし当時はまだ木造の日本家屋が残っていて、四季の変化も肌で感じながら生活できていたのではないでしょうか。今の家は、古びない素材を使用し、いつでも同じ温度に保てるように快適になりました。そんななかで忘れてしまっている感覚を、少しは体験できないかと思い、今回は草木染めにチャレンジ。
草木染めは、その季節の草木を使う事が基本です。夏のなすがきれいな色だったからといって、冬までとっておいても同じ色には染まらないそうです。その時期にとれる旬のものをおいしくいただきながら、その皮を利用して、生活をちょっとだけ豊かにする草木染め。私は本当に楽しかった!では、ワークショップの様子を少しだけ紹介します。

今回は、まずみかんを食べるところからスタート笑
そのみかんの皮と、前日までにスタッフが食べ続けていたみかんの皮をあわせて、煮出します!
どんどん水がオレンジ色になってきます。沸騰してから20分ほど似出した者に、湯通ししておいた布を投入!!!そこからまた20分ほど待ちます。。。この長い待ち時間は、みかんのいいにおいに包まれながらただただ待つという、なんだかのんびりとしたいい雰囲気に。。。(といいながら、心配性の私はひとりあたふたしていましたが笑)一度染液から、ミョウバンが入ったお湯にうつしかえます。ここでまた20分。。。そしてまた染液にもどして20分。。。染まったかな???
昨日実験したときより、ちょっと薄いかんじでしたが、とっても自然で、なんともいえない美しい黄色に染まりました。もう少しながく浸けておいたら濃い色になるかもしれませんね!またぜひ違う素材でもお家でやってみてください!
じつは。。。
みなさんが帰った後、私はもう一度染液に浸けてみました。
ミョウバンと染液の行き来を二度繰り返したら…
あの白手袋(参加者のみなさんは覚えていますよね!)と同じくらいの色に染まったのです!!!
あ〜、楽しかった。
わたしはきっとまたやっちゃいます。