市民図書館連携企画「県美アートスクール 天正少年使節の見たルネサンス」を開催します

青森県立美術館では、市民図書館と連携し、アートへの理解を深めるための講座を開催いたします。
当館学芸員が市民図書館の蔵書「クアトロラガッツィー天正少年使節と世界帝国」を取り上げ、天正少年使節と彼らが訪れたルネサンス期イタリアの美術について解説します。
スライド等を用いてわかりやすくご紹介しますので、アートに興味のある方はお気軽にご参加ください。
※市民図書館で行いますので、お間違えのないようお越しください。

・日 時  平成29年1月15日(日)13:30~14:45(開場13:00)
・場 所  アウガ8階市民図書館第二会議室
・料 金  無料
・申 込  事前申し込み不要。当日、直接会場にお越しください。
・定 員  30名程度

問い合わせ先:青森県立美術館 共育普及担当(017 - 783 - 3000)
by 普及スタッフ | 2017年1月4日 13:09 | 普及プログラム | トラックバック (0)

2/20市民図書館連携企画「県美土曜ゼミ」を開催しました

会場の様子 本の紹介 講座中
今回は図書に針生一郎「修羅の画家」を取り上げ、テーマを「修羅の画家・阿部合成」に開催しました。
図書「修羅の画家」の著者である針生一郎は反戦などベースに様々な評論をしている方で2010年に亡くなるまで積極的に活動していた評論家です。作中にある阿部合成の生涯の中から、今回は代表作「見送る人々」や故郷と壁画の夢、反戦画家の烙印を押され、自身の出征体験からシベリア抑留体験、親友太宰治との交友、メキシコでの飛躍から晩年の制作に至るまでをポイントにご紹介しました。
 1938年に二科展に出品し、入選した「見送る人々」では、構図にも注目しています。ヒエロニムス・ボッシュ作「十字架を運ぶキリスト」では十字架が、見送る人々では出征を見送る旗が同じような構図で描かれている。また、この作品には阿部合成の自画像も描かれており、このように群集の顔の一部に自画像を描くことは、ボッティチェリの作品にも見られる。このように西洋美術の古典的技術も引用していることが読み取れる。
 この代表作のほかにも1937年から描いている作品には、人々の暮らしの哀しさを表現したものがあり、特に人々が列をなして歩いていくという構図を好んでいたようです。
自らの出征、シベリア抑留を経て帰国後、まもなく太宰治の死の影響もあり無頼な生活からか、更に自分の想いをぶつけたような作風になっていき、1959年から2度のメキシコ滞在を経て、技法にも変化が見られるようになります。この時代の壁画運動に影響を受けたとみられ、細かい砂や石を練り込んで画面に立体感を出している作品があります。
今回の講座では、他にも太宰治の著書「千代女」、「女性」、「風のたより」の装幀や1972年の晩年の作品も画像とともにご紹介しました。

市民図書館との連携企画として予定していた全5回ですが、本講座をもって無事に終了いたしました。回を重ねるごとに参加者の方が増え、たくさんのお客様にご来場いただきました。ありがとうございます。講座終了後にいただいているアンケートには、「また市民図書館との連携企画に期待しています」との声もあり、嬉しく思うとともに、ぜひまた実現できたらなと思います。
各回で取り上げた画家にお会いしたことがある参加者の方もいて、人との繋がりも感じます。最終回では、阿部合成の明の星高校に勤務時代に美術を教わったというお客様もおり、講座の内容を懐かしみながら聞いてくださったようでした。
また、このような機会を企画したいですね♪県美土曜ゼミにご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

1月市民図書館連携企画「県美土曜ゼミ」を開催しました

本の紹介 作品紹介 会場の様子
今月は、図書に谷崎潤一郎の「鍵」、「瘋癲老人日記」を取り上げ、棟方志功と文学をテーマに解説しました。

棟方志功は多くの作家の詩や小説に挿絵、版画の題材、装丁本などを手掛け、その数は500冊以上あるとのことです。
その中には谷崎潤一郎の作品もあり、彼の小説も様々な画家たちが飾っていますが、なかでも棟方志功の作品を好んだようで、今回取り上げた図書の他に「歌々板画巻」、「夢の浮橋」など多数あります。
棟方と谷崎の関係は、谷崎の小説の挿絵や装丁の他、お互いの表札を書いたという話もあり、とても親しい間柄だったことが窺えます。

今回、聴講されたお客様のアンケートに、「挿絵と本の内容がすごくマッチしている。」「鍵の挿絵の版画は、すばらしいと思った。」と、いうご意見がありました。
ストーリーを具体的に描いた作品だけでなく、登場人物の心情が読み取れるような作品に、その話の世界観に引き込まれていく感覚があります。
この「鍵」、「瘋癲老人日記」も出版によっては棟方の挿絵が使用されていないものもあるので、ぜひ棟方の作品が使われている出版本を読んでみてはいかがでしょうか。

他にも、「志功の挿絵がこんなに多くあるとは思いませんでした。」と、棟方の挿絵を初めて知った方もいらっしゃいました。
棟方志功の挿絵や装丁本は、宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」、草野心平の「富獄頌」など、様々あります。今回取り上げた「鍵」、「瘋癲老人日記」は市民図書館の蔵書でもあります。これを機会に棟方志功の挿絵が入った図書を検索してみるのも楽しみですね♪

次回の県美土曜ゼミは、図書に針生一郎の「修羅の画家」、テーマは「修羅の画家・阿部合成」です。今年度予定している最終の回ですので、ぜひご参加ください。

青森市民図書館連携企画「県美土曜ゼミ」を開催しました

板極道の紹介 会場 会場2
今月の図書は「板極道」を取り上げ、「わだばゴッホになる~棟方志功の生涯と仕事」をテーマに当館学芸員より解説しました。
「わだばゴッホになる」と言っていたこの言葉、棟方志功の発言としてはとても有名かと思いますが、この「ゴッホ」という言葉が実は「油画」ということと同じだと思っていたという本人談や、また雑誌「白樺」に掲載されたゴッホの「ひまわり」に非常に感動したのでゴッホのように油絵を描くという話だけでなく、その白樺を見るまえから青森裁判所の弁護士控所に給仕として勤めていた棟方の先輩にゴッホの画集を見せられた頃からゴッホを知っていたのではないかなど、この言葉だけでもいくつものエピソードがありました。
他にも東京に住んでいた頃にトイレに絵を描いていた話など、今回は棟方志功の人柄を身近に感じられるようなお話が多くありました。
美術学校に通わずに、独学で繰り返しデッサンを描き練習しているなど大変な努力家の一面もあったようです。そして、海外で評価を受けた作品のスライドを見ながら解説を聞くと世界の棟方と言われる彼の作品をますます見たいと思わずにはいられません。
今回の県美土曜ゼミには、旅行で青森に来て棟方志功記念館にも立ち寄り、更に棟方志功についてもっと詳しく知りたくて会場に足を運んでくれた団体の方もいらっしゃいました。
根強いファンも多いのですね♪
また、市内からお越しのお客様も、今回初めて参加された方が多く、棟方志功について知らないことも知ることができて良かったというご意見もいただきました。

次回も棟方志功関連です。谷崎純一郎の著「鍵」、「瘋癲老人日記」を取り上げ、棟方志功と文学をテーマに行います。
ぜひ、お立ち寄りください★

青森市民図書館連携企画「県美土曜ゼミ」を開催しました

あいさつ 会場の様子 担当学芸員
11月21日(土)は図書「寺山修司劇場美術館」を取り上げ、「寺山修司―そのイメージの源泉」をテーマに開催しました。

「寺山修司劇場美術館」は2008年4月1日 (火) ~5月11日 (日)県美で開催した同タイトルの企画展のカタログでもあり、寺山修司の様々な側面(文学、写真、演劇、映画と多岐にわたる活動)をジャンルごとに紹介しているものです。
(2008年県美「寺山修司劇場美術館」http://www.aomori-museum.jp/ja/exhibition/14/)

今回の土曜ゼミではこのジャンルに沿って解説しました。文学からはじまり、ここではもう一冊「われに五月を」という図書を紹介しました。寺山文学のエッセンスが盛り込まれた図書で「作家のデビュー作にはその後の展開、作風がすべてつまっている」と担当学芸員おすすめの一冊です。こちらの図書も市民図書館の蔵書にあります。
写真の活動では、アラーキーに弟子入りした話や、演劇では天井桟敷の毛皮のマリーの話、映画では長編作、短編柵を少しずつですが映像を交えながらご紹介しました。土曜ゼミの会場には、実際に天井桟敷の舞台を観覧しにいったことがある方もお客様にいらっしゃいました。当時の作品を目の当たりにしているとは、素敵ですね!
私としては、解説を聞き、寺山修司作品をもっと見たいと思いました。もしかしたら、先入観が先行してしまう寺山修司の作品ですが、今一度彼の作品を観たいですね。

事前告知でも紹介したのですが、只今、市民図書館7階の出入口付近において、寺山修司の蔵書をまとめて置いた特設コーナーがあるのと、郷土の作家コーナー、6階のAVライブラリーにも寺山修司作品のDVD、ビデオ、CDを視聴できます。
寺山ワールドをのぞいてみてはいかがでしょうか★

青森市民図書館連携企画「県美土曜ゼミ」を開催しました

市民図書館会場入口 講座中 図書紹介
10月17日(土)アウガ8階市民図書館の第二会議室にて、図書「人間失格」を取り上げ、太宰治と青森の美術家たちをテーマに開催しました。

太宰自身も中学校の頃から美術に感心があり、現存している写真にも太宰の手に絵が描かれている紙を持っているもの、残されている作品の画像などを交えながらの解説、文学、美術のどちらに進むか迷ったほどだということを聞くと、太宰の美術に対する関心の深さがうかがえます。特に自画像を何度も描いており、今回の講座でもご紹介しました。
また、関連作家には小館善四郎(太宰の義理の弟)宛ての書簡のやりとりから当時の出来事を解説し、阿部合成と同人誌を出していたころの話などをご紹介しました。

今回、講座のなかでは「太宰と井伏 ふたつの戦後」、「ピカレスク」、「太宰治」ほか、小館善四郎、阿部合成の画集などをご紹介いたしました。こちらの作家関連の図書に関しては市民図書館8階郷土あおもりコーナーからお借りしました。貸出している図書なので、ぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。

市民図書館と共催で行う第一回目の開催ということで、ドキドキしながらお客様をお待ちしておりましたが、用意した席は全部うまりました!たくさんの方にご参加いただきありがとうございます。次回は図書に「寺山修司劇場美術館」を取り上げ、「寺山修司―そのイメージの源泉」をテーマに開催いたします。ぜひ、ご参加ください★

県美土曜ゼミ「化け物展」を開催しました

トークの様子 作品鑑賞 作品鑑賞2
今回のテーマは「化け物展」ということで担当学芸員お二人による展示にまつわるトークからはじまりました。なんと、化け物展を企画するきっかけになったのは、ひとつのお化け屋敷だったのです。美術館でもお化け屋敷みたいなことをできないかと考えたところからはじまり、「化け物」ってなんだろう?と投げかけるような今回の展示ができあがりました。「化け物」って聞いた時に、どんなものをイメージしますか??
妖怪?幽霊?妖精?人は通常の範囲を超えた超人とされる人を化け物や、怪物に例えてその凄さを表現したりすることがありますね。そうなると「化け物」という言葉にするだけで、随分イメージの幅が広がります。

 展示作品の中には、お面も展示している部屋もあります。お面は人が何か違うものに変身、化けるために使用されることが度々見られますし、これも人が化けるために必要なものですね。これは余談ですが、先日、展示を見に来た小学生に、「お面をつけて違うものに化けたことある?」と質問してみたところ、節分の鬼が思いつくなぁと答えが返ってきました。昔から、節分の鬼になるときはお面を用いたりすることがほとんどですよね。展示室には、メキシコなど、様々な国のお面が展示されていますが、どんな風に使われているのか想像しながら鑑賞するのも楽しいですね。

 他にも当館ならではの大きな空間を利用した作品もあります。いよいよ明日で会期終了です。お見逃しないよう、ぜひご来館くださいませ!


★最後にお知らせです★
10月~2月の「県美土曜ゼミ」は、青森市民図書館と共催で、市民図書館第二会議室(アウガ8階)を会場に第3土曜日13:30~15:00に開催します。市民図書館の蔵書と絡めて棟方志功、寺山修司など、画家の紹介を行います。詳細は後日、ホームページ、チラシ等でお知らせいたします。皆様のご参加、心よりお待ちしております。

県美土曜ゼミ「PHASE2015・COMPANY」を開催しました

プロジェクト紹介 漆を使用した作品 COMPANYの紹介
 昨年度から始まった若手アーティスト支援のためのプロジェクト「PHASE(ファーゼ)」。昨年と今年は、美術家・奈良美智氏のディレクションのもと、八角堂を舞台に開催しています。今年度の展示はフィンランドと韓国のアーティストによるユニット、「COMPANY(カンパニー)」の作品です。世界各国で、その土地の伝統的な工芸を題材に独自のデザインワークをつくりあげるこのアーティストたちによる今年のプロジェクトについて、担当学芸員が準備から開催までを紹介しました。

このゼミでしか聞けない「COMPANY」の二人が青森の地でどのように文化を体験したかというお話や作品が展示されるまでのストーリーがまた一層作品の魅力が増したように感じます。
彼らの魅力は作品のコンセプトからも伝わってくるのですが、人との関わりのなかで感じるあたたかさ、伝統工芸品に宿る力強さをよく感じ取っていて、それが作品の中に強く存在していることが伝わるような展示です。それが青森の地に根ざした人や文化だということが、とても嬉しく思いますね。
講話のあとには、実際に八角堂に展示中の作品を鑑賞しに行き、作品に制作の際のお話も聞くことができました。彼らと青森県内の職人の方と協力して完成された作品は、彼らが実際に身に付けて撮影された動画とともに楽しむことができます。

この記事に掲載している真ん中の写真は、漆が使用されている作品です。作品をよく見ると写真ではわかりづらいのですが、反射ではなく、表面の漆を少しやすりがけを施して、下地に使用している銀をだしている作品なのです。ぜひ、間近でご覧ください!

八角堂での「COMPANY」の作品は9月13日(日)まで無料で観覧できます。また、常設展示室内にも「COMPANY」の作品を展示しておりますよろしければ、あわせてご鑑賞ください♪

「PHASE2015」に関しては、下記URLをご参照ください。
http://www.aomori-museum.jp/ja/exhibition/68/index.html
by 普及スタッフ | 2015年8月8日 15:37 | 普及プログラム | トラックバック (0)

市民図書館共催 特別版 県美土曜ゼミを開催しました!

講師の村山さん 作業風景 参加者の方々と記念撮影
7月5日(日)青森市民図書館にて、サテライト県美ワークショップ市民図書館共催 特別版 県美土曜ゼミPR企画「美術館の模型をつくろう」を開催しました。

なぜ、特別版県美土曜ゼミPR企画と名前が入っているかというと、青森県立美術館が9月14日から来年の3月まで改修工事のために長期休館に入るので、10月からは青森市民図書館の第二会議室を会場に土曜ゼミを開催するためです。今回のワークショップは、その事前のPRも込めて、まずは青森県立美術館を知ってもらおう!ということで、イベントを開催いたしました!

講師には、青森県立美術館建設の際に現場の担当者であった建築家の村山徹さんをお招きして、複雑な美術館の構造を知りぬいた村山さんの指導により、みんなで大きな美術館の模型をつくりました。迷路と称される美術館の構造も上部からのぞきこんで楽しみました。

当日の参加者は9名でした。カッターを使って、スチレンボードや段ボールを設計図通りにカットするのは一苦労でしたが、参加者全員が協力して美術館の模型を完成させました。(特別ゲストも参加されていましたね…)
カッターで指を切るんじゃないかとひやひやした部分もありましたが、みなさんケガもなくワークショップを楽しんで頂けたようです。
親子で参加してくれて、ついついお父さんが作業に熱中する姿も見られました。
できあがった模型は300分の1のスケールで設計されていて、入口や建物の内部を細かく再現されていました。
作業が終了してからは、人形などを使い、美術館のスケールや上部からのぞきこみながら模型を鑑賞しました。
出来上がった模型は、この日だけしか見られないのはもったいないので何らかの機会にご紹介します♪
参加してくださったみなさま、ご協力いただいた青森市民図書館のみなさま、ありがとうございます。

10月からは、青森県立美術館の学芸員による県美土曜ゼミを青森市民図書館第二会議室で行いますので、ぜひご参加ください★
通常、美術館で行っている県美土曜ゼミは展示作品やプロジェクトに絡めた内容を行っていますが、市民図書館で行う県美土曜ゼミは図書館の蔵書と県立美術館の収蔵作品に関連の強い内容を予定しています!棟方志功、寺山修司、今和次郎など、各回ごとにテーマを決めて開催いたします。詳細は、決定次第、当館HPにて掲載いたします。

土曜ゼミ2015

七尾謙次郎についての紹介 展示室1 展示室2
今年度の土曜ゼミは、すでに4月11日、5月9日は、企画展成田亨展に関連したトークショーを土曜ゼミとして行いました。
また、6月13日は、「七尾謙次郎の版画について」を行いました。
美術館で収蔵していた作品ではありましたが、初の作品展示ということで見どころをご紹介しました。
ワークショップAにて作者の紹介をした後、展示室へ移動して作品を見ながら講話を行いました。

土曜ゼミ参加者の方々と担当学芸員が対話をしながら、ゆったりと鑑賞を行いました。
リトグラフという版画の技法で摺られた作品は、サボテンや桃、貝などがモチーフになっていますが、とてもユーモラスにあふれた作品も展示しています。

次回は7月11日(土)「青森EARTHについて」を開催いたします!!
ぜひ、ご参加ください♪