シャガールと音楽

2006年6月24日

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シャガールと音楽

FM青森で6月25日(日) 19:00から19:55まで、青森県立美術館開館記念特別番組「シャガールと音楽」 が放送されます。
当館学芸員も出演します。
シャガールの作品にはヴァイオリンを弾く人や動物などがしばしば登場します。シャガールにとって、叔父がヴァイオリン奏者だったこともあり、音楽は幼い頃からとても身近な存在であり、クレズマーと呼ばれる生活に密着した東欧ユダヤ人の民族音楽に親しんでいました。
音楽を愛したシャガールには、音楽に関わる制作も多く、パリ・オペラ座の天井画や、ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場の壁画『音楽の勝利』『音楽の起源』を描いたほか、ニースのマルク・シャガール聖書の言葉美術館にはシャガールが絵を描いたクラブサン(ハープシコード)が寄贈されています。
また、舞台芸術の分野でも、今回のシャガール展で紹介される、アメリカ亡命時代に手がけられたチャイコフスキーのピアノ三重奏曲イ短調作品50を用いた『アレコ』、ストラヴィンスキーの音楽による『火の鳥』の二つのバレエの他、戦後フランスに戻ってから、ラヴェルの音楽による『ダフニスとクロエ』といったバレエの舞台美術を担当しているほか、メトロポリタンオペラではシャガールが最も愛した作曲家であるモーツァルトのオペラ『魔笛』の舞台美術も制作しています。
番組では、これらの中からシャガールに関わるいくつかの曲が放送される予定です。