新収蔵作品の紹介

平成12年度は104点の作品 (資料等も含む) を収蔵しました。主なものに、小野忠弘の作品があります。1913年弘前市に生まれた小野は、88才になる現在も福井県三国町に居を構え、旺盛な制作活動をおこなっています。彼の作品の多くは、一般にジャンクアート (廃品を用いた芸術) と呼ばれるもので、1959年にはアメリカの『ライフ』誌において「ジャンクアート、世界の7人」として取り上げられるなど、海外においても高い評価を受けています。この度、作家の手許に残されていた作品群の中から14点を購入するとともに、50点を受贈しました。
また、工藤哲巳 (1935-1990) についても、作品を購入するとともに、パリのアトリエに残されていた資料類を御遺族のご厚意により受贈しました。
このほか、棟方志功 (1903-1975) の1938年第2回新文展特選受賞作を含む作品群、蔦谷龍岬 (1886-1933) 、工藤甲人 (1915-) の作品、日本の近代版画の展開をみる上で欠くことのできない版画作品等、収蔵した作品は多岐にわたりました。
将来の美術館では、その活動範囲を総合的な芸術活動に広げていくことを目指しています。そこで今年度から、映画作品の収集にも着手しました。寺山修司 (1935-1983) は青森県のみならず、日本の戦後文化史において重要な足跡を残した作家ですが、今回収蔵した実験映画は、彼の多様に展開した表現の総合的なイメージを知る上で欠かせないものといえます。