ともだちいっぱい あおもり犬、五所川原小学校

クレヨンで背景を描いているところ 完成した作品を発表 感想を伝えるところ
五所川原小学校1年生87名が、「ともだちいっぱいあおもり犬」をテーマに、200㎝×320㎝の大きな絵を作りました。作品の鑑賞と作品に関連した創作活動を行う、今年度スタートした人気の「鑑賞+創作プログラム」です。

はじめに、美術館ファシリテーターの案内で、展示室の中から、あおもり犬を鑑賞。それから、外へ出て、あおもり犬に大接近!みんな「かわいい!」「大きい!」と口々に叫び、撫でたり、抱きついたり。
友達同士、手をつないで、あおもり犬の体の周りを取り囲むグループも。みんな体を使って、のびのびと鑑賞していました。

次に、ワークショップへ移動し、大きな絵の制作に取りかかりました。
大きな紙に、まず、あおもり犬の切り絵を貼ります。
その後、今度はあおもり犬と遊んでいる自分の姿(切り絵)を配置し、
最後に、クレヨンや絵の具で背景を描いていきました。
あおもり犬と自分たちの姿をすでに学校で作っていたため、
作業は順調に進み、1時間半で、大きな絵は完成しました。

その後、お昼の後の作品発表会では、完成した3枚の絵をみんなで鑑賞しました。「色が綺麗」「にぎやかな絵になったと思う」と言った感想が聞かれました。大きな画面に鮮やかな色彩。短時間で良い作品が仕上がり、先生の指導力に感心しました。

こども達も、先生も、保護者サポーターも、みんな朝早くから、
がんばってくれました。
五所川原小学校1年生のみなさん、ありがとうございました。
また遊びに来てくださいね!

今日の様子は以下の番組でご覧になれます。
「森の雫」(青森テレビ)
10月19日(日) 午後9時55分 OA

学校へのお出かけ講座、いろいろ

お出かけ講座@県立戸山高校 お出かけ講座@県立弘前高校 お出かけ講座@五所川原小学校
スクールプログラム、久しぶりのブログ更新です。
6月から今まで、何をしていたかと言いますと、メインは学校団体の受入でした。
ほぼ毎日、県内各地からやってくる元気いっぱいのこども達のお世話に、スタッフ一同、
奔走していました。夏休みには先生と一緒に勉強する研修会が6本。
そして気がつけば2学期がはじまり、3週間。早いです。

さて、今回は「お出かけ講座」について、お話します。
「お出かけ講座」は、美術館が学校で開催する授業のこと。
今年度は、すでに数校で実施しました。
どんな授業があったか、振り返りましょう。

まずはアーティストが講師を務めた授業から。

7月8日「お出かけ講座@県立戸山高校」
「名を名乗らぬ者」そして「見えない物をデザインする者」という名でプロダクトデザインから空間デザイン、工芸品のリデザインまで幅広く活躍するデザイナーNosigner(ノザイナー)を講師に迎え、美術科の生徒を対象にレクチャーを開催しました。
テーマは「対話のデザイン デザインの対話」。
「デザインとは何か?」を、人と人との対話に例えて、わかりやすくお話ししてくれました。
メッセージが明確なこと(話し上手)、相手から進んで話をさせること(聞き上手)など、必要な条件を満たしていれば、人から受け入れられる「良いデザイン」となるとのこと。
なるほど、これはデザインだけでなく、いろんな場面で考えなくてはいけないことかもしれません。
「デザイン」というわかりにくいテーマも、自分の体験に置き換えて考えることで、
理解してもらえたようです。
終了後に生徒からいただいた感想では、デザイン専攻だけでなく、絵画や彫刻専攻の生徒も「自分の制作についての迷いが晴れた」など、それぞれが自分なりに受け止めて、今後の活動に活かしていきたいとのことでした。

さらに、Nosignerは1月に県立美術館でワークショップを開催!
タイトルは「NEBUTOLOGY(ネブトロジー)」 ねぶたとテクノロジーが生み出すものとは?!
こちらもお楽しみに!

つづいて、7月19日「お出かけ講座@県立弘前高校」。
「天の川をつくる~綿棒建築ワークショップ~」でお世話になった斎藤麗さんによる授業。対象は美術部の8名。斎藤さんは弘前高校出身ということで、久しぶりの母校訪問でした。
綿棒ワークショップで、身近な素材がインスタレーションに様変わりすることを鮮やかに示してくれた斎藤さん。彼女が高校生に与えた課題がこちら。

「マイペースな課題:A4の紙1枚を使ってできる平面または立体。あるいはそれ以外でも可。とにかくA4紙1枚を自由に使って、何かを作る。道具の使用可。最後にタイトルをつける」

身近な素材の変容をテーマにする斎藤さんらしい課題です。
さて、生徒のみなさんがどんな作品を作ったかと言いますと・・・
ゴミ捨て場を漁るカラスの姿!を巧妙に再現した立体作品「ゴミ袋とカラス」。綺麗にスライスした紙が、ピアノの弦のように波状に立ち上がる「気持ちの浮き沈み」。ユーモラスなイラスト「森の音楽隊」などなど。さまざまな作品が生まれました。
感想を聞いたところ、「自由すぎて、しばりがないから、難しかった」という意見が最も多かったです。斎藤さん曰く「答えが無限にある課題に取り組んで欲しいと思った」とのこと。身近な素材による多様な表現。斎藤さんの制作の一端に触れるひと時になりました。

この他にも9月5日には五所川原小学校と弘前北小学校で授業を行いました。
両校とも9月の下旬に美術館に来館して、作品鑑賞と創作活動をする予定で、お出かけ講座は、そのための事前学習でした。
五所川原小学校では、奈良美智さんの作品につていのスライドレクチャー。
弘前北小学校では、シャガールのバレエアレコの背景幕について、お話しました。
先生による事前授業と合わせて、来館まで、しっかり準備。
当日はそれぞれ、大きな絵を描きます!楽しみです!

そして、すっかり前置きが長くなりましたが、現在、アートカードを使ったお出かけ講座の参加校を募集しています!
教室でできる作品鑑賞として、この秋冬はアートカードをクローズアップ。
詳細はこちらをご覧ください。
質問、相談などもお気軽にどうぞ。

次のお出かけ講座は、あなたの学校かもしれません!

親子遠足で美術館を満喫! 蛍ヶ丘幼稚園

6月18日(水)、青森市内にある蛍ヶ丘幼稚園のみなさんが
親子遠足で来館しました!幼稚園児38名、保護者と先生40名。
活動のテーマは「あおもり犬とともだちになろう」です。

奈良美智さんの作品「あおもり犬」を見た後、ひとりぼっちのあおもり犬に、
紙粘土でともだちを作ってあげる、というオープンアトリエでもおなじみのプログラムです。
うさぎ、小鳥、みの虫などなど、思い思いのともだちを作って、
最後に先生お手製の!あおもり犬の周りに並べて、活動終了。

その後、野原や創作ヤードでお弁当を食べて、
元気に帰って行きました。
美術館に来るのは初めて、という子がほとんどでしたが、
しっかりマナーを守って、楽しんもらえたようです。
お天気にも恵まれて、さわやかなひと時になりました。

今年度初めての修学旅行生

4月16日、今年度初めての修学旅行の学校が来館しました。
北海道音更町立音更中学校の3年生100名と引率の先生9名です。
簡単ながら歓迎セレモニーを開催しました。
美術館事務局長から歓迎の言葉をお伝えし、その後に記念品を贈呈
しました。記念品はオリジナルのポストカードとえんぴつです。

セレモニーの後、展示室へ。
生徒のみなさんにも奈良美智の作品は人気でした。
「あおもり犬」など展示室から見られる作品だけではなく、
屋外にある八角堂まで熱心に見に行くグループも。

また、お土産を探しにミュージアムショップを目指したグループも
ありました。
短い滞在時間でしたが、みなさん楽しんでくれたようです。

青森に来る機会があれば、ぜひまた美術館にいらしてくださいね。

古川小学校お出かけ講座「箱式ワークショップ」

2月13日(水)に青森市立古川小学校に出向いて4年生30名を対象にアートユニット「箱式」のオオクラテツヒロさんを講師に「箱式ワークショップ」を行いました。

「箱式ワークショップ」とは、いつも見慣れた単純な形状である立方体の箱を素材に、動物・ロボット・車・人などをすべて箱型で表現するものです。
今回は当館の人気アーティスト、成田亨さんの怪獣デザインを参考にして、オリジナルの「箱怪獣」を作りました。

参加した子供たちには、事前に「怪獣を作るよ」とは伝えていましたが、まさか箱を作るとはだれも思っていなかったようです。
怪獣デザインのポイントを簡単に説明したあと、ヒヨコやペンギンなどかわいい動物たち(もちろん全て箱型です!)のショートムービーを見て「箱式」の世界を味わってもらいました。
そして同じように怪獣も箱で表現しちゃいましょう!ということで「箱怪獣」作り開始です。

7.5cmの立方体の展開図の台紙に絵を描くのですが、箱になったときどう見えるかは組み立ててみないとわかりません。
さすが4年生ともなると、慎重に作業を進めます。
展開図に描いたら、それを組み立てて確認し、もうちょっと口が大きい方がいいかな?など工夫しながら自分の考える怪獣を箱で表現していきます。
青森らしい素材(リンゴやホタテなど)を組み合わせものや、個性的で魅力的な箱怪獣たちが出来上がりました。

最後に自分で作った箱怪獣を発表してもらいます。
怪獣の名前、得意技、身長、体重も一緒に発表するのですが、みんないかに自分の怪獣が強くて大きいかを自慢げに教えてくれます。
時間が足りなくて全員に発表してもらえなかったのが残念です。
みんなとっても面白い怪獣を考えてくれました。

今回は古川小学校の4年生に体験してもらいましたが、このワークショップは平成20年8月に青森県立美術館と十和田市現代美術館でも行う予定です。
みなさんぜひご参加下さい!

弘前工業高等学校お出かけ講座

2月7日(木)に、県立弘前工業高等学校に出向いて建築科、インテリア科の2年生70名を対象にお出かけ講座を実施しました。

通常のお出かけ講座は美術館スタッフが美術館の社会的な機能や収蔵作品についてお話ししたり、アートカードという教材を使って作品に親しんでもらうものが中心です。
しかし今回は当館学芸員の池田亨から弘前工業高校の卒業生で、当館でも多数の作品を所蔵している小野忠弘についてのお話と、建築デザイン雑誌『Ahaus』を発行している森内建設株式会社の専務取締役、森内忠大さんから将来の建築界を担う若者達に向けて、事例紹介を交えながら建築の仕事や青森の景観についてお話をしてもらうというものです。

小野忠弘の作品は弘前工業高校の廊下にも飾られており、参加した高校生たちは毎日何気なく眺めていたはずです。
自分たちの先輩の活躍を知ること、また、現在、社会で活躍している人の話を聞くことで、これから進路を決定するとき、仕事について考えるときに何かの手がかりになってくれればと思います。

冬休みの先生

楽しい冬休みも終わり、新学期がスタートした人も多い頃だと思います。
さて、こども達には嬉しい冬休みですが、先生にとってこのようなまとまったお休みは、研修や研究会等に活用する大切な時間。
ここ県立美術館でも、先週はほぼ毎日、学校の先生を対象にした研修会が開かれました。
まず初めにいらしたのが、青森市図工教育ゼミナールの先生方。総勢なんと約60名!
学校用の教材「アートカード」の演習、常設展示の鑑賞、さらに授業の事例報告といった充実した内容で、一日たっぷり美術館で過ごされました。長い一日でしたが、先生方の熱心さと集中力は途切れません。事例報告では、こども達の活動を根気強くそして暖かく見守る姿勢が印象的でした。
また別の日には、美術館スタッフが小学校へ伺い「アートカード」の使い方を教える「お出かけ研修」が行われました。ある特定の学校へ行き、研修を担当するのはこれが初めて。新しい試みでしたが、大勢の先生に参加していただき、このような機会の大切さを実感しました。声をかけていただき、嬉しかったです。もちろん、美術館主催の教員研修も二日間に渡って行なれました。
このように先週は約150名の先生といっしょに活動することができました。
アートカードの演習の際には、先生がまるでこどものように熱中して取り組む姿が微笑ましかったです。
これからも先生と協力し合いながら、こども達の鑑賞をサポートしていきたいと気持ちを新たにしました。

450人!で作品鑑賞

美術館スタッフが学校へ伺って授業を行う「お出かけ講座」。
普段は小学校にお呼ばれすることが多いのですが、今回の舞台は八戸市立市川中学校。
なんと全校生徒、一斉授業です。
参加人数450人は「お出かけ講座」はじまって以来の最大数!

講座の内容は大きく分けて二つ。
一つは美術館スタッフによるスライドを使用したレクチャー、もう一つが生徒による作品プレゼンテーションです。レクチャーでは、美術館の社会的機能や学芸員の仕事等について紹介しました。中学生といえば、自身の職業についての関心が芽生えつつある時期。
展覧会をどうやって作り上げていくか、といった話は興味深かったようです。後日のアンケートでは「ひとつの展覧会を開催するのに、2、3年も前から準備しているなんて驚き」「展示されているものだけではなく、展覧会そのものが1つの作品ということを知った」「企画する力は美術の展覧会のみならず、その他にも必要な力。今回の話はいつでも頭の片隅に置いておきたい」などなど、さすがは中学生といった感想をいただきました。

一方の生徒が主役の作品のプレゼンテーションでも、中学生の真摯な姿を眼にすることができました。
作品の主題は「僕の木、私の木」「木版」「アートボックス」「オリジナルTシャツ」。
全校生徒の前でプレゼンテーションをすることは普段の活動でもないそうで、作品にコメントをする私たちも旨く行くか心配でしたが、みんな誠実に話してくれました。
中でもある女の子のバスケットボールをする自分の姿を彫った木版についてのコメントが印象的でした。「苦しい時に自分はいつもがんばれない。だからがんばれるようになりたいと思って制作しました」と語るその作品は、切実な願いの具体的な形として心に響きました。

美術館の中にいると、ある制度の中で評価された作品を学んだり鑑賞したりする機会がほとんどです。中学生の作品との出会いに、美術作品には有名無名に関わらず、創った人の思いが込められていることを改めて知らされました。アンケートに次のように書いている人もいました。
「私にとって美術とは?」(質問)
「自分の気持ちを作品を通して表現するもの」(答え)

またプレゼンテーションは創った本人だけでなく、友人・知人の作品を見ていた生徒達にとっても大変面白かったそうです。
芸術鑑賞は美術館でだけ行うものではない、というこもまた教えられた気がします。
市川中学校のみなさん、これからも作品を創ったり見たり、実りのある美術の時間を過ごしてくださいね。

大きな絵を描くプログラム

先日、五所川原市立五所川原小学校の1年生73名が美術館で「大きな絵」を描くプログラムを行いました。美術館と大きな絵といえばシャガールの「アレコ」。子ども達には事前のお出かけ講座で、アレコ第4幕「サンクトペテルブルクの幻想」の白馬だけを見てもらい、白馬の周りにどんなものを描きたいか想像を膨らませておくようにお願いしました。

当日はまずはじめに「アレコ」を鑑賞して、その大きさと色の鮮やかさを体感してもらいます。子ども達の日常からかけ離れた大きさにみなびっくりしていました。特に近くで見るとその大きさがさらに実感できます。もちろん、大きさに加えて、第4幕の全体像を初めて見る子ども達には様々な驚きがあったようで、大部分が自分たちが想像していた風景とはかなり異なっていたようです。

続いてワークショップへ移動していよいよ大きな絵を描きます。白馬から着想を得た題材を各クラス1枚の大きな絵(縦200㎝×横320㎝)に仕上げます。最初は大きな紙のスケールが掴めないようで、画用紙に描くように細かく描いていた子ども達も、刷毛やローラーを使ううちに、次第に大きな身振りで描くようになりました。最後はやや駆け足になりましたが、3クラスとも完成させることができました。今回は、先生が描く題材について事前に指導されていたので、それぞれの絵にはとても楽しくて独創的な物語がありました。一方で、大きな絵を即興で描いた場合はどのような感じになるのか、と興味深く思いました。

最後に、発表会の後、再び「アレコ」を鑑賞しました。改めて見ると「アレコ」には大きな筆致や刷毛のかすれた感じなど、先ほどまでの作業と重なる部分があるのに気づき、子ども達の作品を鑑賞するアプローチが最初よりも広がっているのを感じます。作業を取り入れることで、作品を見る引き出しがひとつ増えたようです。これからも作業と鑑賞を相関させたプログラムを行っていきたいと考えています。五所川原小学校は県教育委員会の研究指定校でした。ユニークなプログラムで楽しかったです。

コラージュを楽しむプログラム

スクールプログラムには、学校の企画提案による「オリジナルプログラム」というコースがありますが、先日、市内の横内小学校の子ども達が美術館のワークショップでコラージュによる絵本を作る「世界にひとつだけの絵本」を実施しました。子ども達は1年生から6年生までの縦割り班で、全員で12名です。先生と子ども達が何度も話し合いを重ねて、上記の内容に決定したそうです。

当日は当館ファシリテーターで、自身もコラージュの作品を制作している松山咲子さんが講師を務めました。はじめに現在展示されている青森の作家鈴木正治さんのコラージュ作品を全員で鑑賞し、子ども達に何が使われているか等、気づいたことを発言してもらいます。メインモチーフである落葉は、鈴木さんがパリにいる時に手に入れたマロニエの葉であることを説明し、さまざまなものを貼り合わせるコラージュには、自分の思い出を大切にとどめる一面もあることを伝えました。

つづいて、ワークショップへ移動し、ピカソから始まるコラージュの潮流を簡単に説明します。その後に、いよいよ自分達の作品に取りかかりました。子ども達は持参した綺麗な包装紙や色紙、切り抜きなどを自在に貼り合わせて、思い思いの作品をつくっていきます。最後に全員の作品をひとつにまとめて、絵本に仕上げました。

1年生から6年生までの縦割り班ということもあり、上級生が1年生にアドバイスをする場面がとても印象に残っています。
美術館では今回のような学校側からの企画を積極的に受け入れて、サポートしていきたいと考えています。どうぞお気軽にご利用ください。