今日の青森は、風も強かったため、積雪はそれほどではありませんでしたが、一日中氷点下。
降る雪も、積もった雪も風で舞ういわゆる地吹雪という天候。
美術館周辺のあらゆるものを雪が覆い、まるで小島一郎さんの写し撮る世界のように幻想的な景色となりました。

そんな素晴らしいシチュエーションの中、シアターではアート入門「青森と写真」を開催しました。

美術館のコレクションと建築空間の新たな魅力を引き出すための継続的プロジェクト「×A (バイエー) プロジェクト」第3弾として現在展示中の「六ヶ所村開拓写真×小島一郎」について担当学芸員が映像を交えて説明しました。

青森県内でも有数の写真材料商「小島写真機店」の長男として生まれた小島。父・平八郎も写真家で、青森県の写真界の草分け的な存在でした。
中国各地で転戦し、家業を継ぐため青森へ。そして、29歳から写真を始め、冬の北海道撮影旅行で体調を壊し、39歳で亡くなりました。
写真を始めて4年目で、東京で個展を開催、7年目で「カメラ芸術」新人賞を受賞とその才能はずば抜けていました。
小島が活躍した時代背景や、「津軽」、「下北」、「東京」とそれぞれのシリーズの特徴などについて説明しました。
また、現在、小島と同じ展示室に展示している川村勇さんの開拓写真についても解説しました。当時、開拓農協に努め、その地に暮らしていたアマチュアカメラマンの川村は、満州開拓から六ヶ所村開拓へと移ってきた山形県庄内郷出身の開拓民の姿を記録していました。何もない林に鍬を入れる農夫、開拓村に電気が通る様子、結婚の際の風習、収穫の笑顔など、飾らないありのままの姿が見てとれます。

郷土出身の写真家・小島一郎の作品に、六ヶ所村で戦後の開拓時代に撮られた貴重な写真をかけ合わせるこのプロジェクトは4月13日まで開催しています。被写体となった土地と真摯に向き合った二人の写真を、この季節の、この機会に是非ご覧下さい。
by 広報 |  2008年2月13日 18:50  | 普及プログラム

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